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[社説]北朝鮮、契約が何かもわからず、住民を飢えさせる…

[社説]北朝鮮、契約が何かもわからず、住民を飢えさせる…

Posted May. 16, 2009 10:39,   

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北朝鮮が、開城(ケソン)工業団地を自分たちの思いどおりに振り回し、結局は飲み込むという意図だと解釈せざるをえない通知文を15日、韓国政府に送った。彼らは、開城工団に関して、韓国側と合意した法規と契約の無效を突然宣言し、一方的に改正の手続きに着手すると明らかにした。そして、無条件に受け入れるか、できなければ開城から撤収してもいいと言ってきた。経済関係において、「契約」というものがどのような意味と重要性を持つのか分かっているなら、想像すらできない発想だ。実に自分勝手で荒唐無稽な集団である。21世紀の大明天地にどの国が、このような集団と正常な関係を結び、発展させることができるだろうか。政府は即座に遺憾を表明し、受け入れることはできないと明らかにした。

北朝鮮は、開城工団労働者の賃金を引き上げ、当初10年間で合意した土地使用料の猶予期間を6年に縮めることを、先月21日に要求してきた。開城工団の北朝鮮側労働者の賃金は、月最低50ドルで、引上げ率は前年の5%を上回らないという契約になっている。現代峨山(ヒョンデアサン)と土地公社が50年間土地を使用できる土地賃貸契約も存在する。もちろん、北朝鮮側が同意して成立した契約だ。このような契約を一方的に破棄するといった強引な態度で、数十年間体制を運営してきたのだから、世界から孤立し、住民を飢えさせるのではないのか。契約変更の事由があるなら、常識が通じる対話をするのが正常である。

そのうえ北朝鮮は、開城工団に勤める現代峨山の労働者ユ某氏を3月30日から48日間、事実上人質に取り、韓国政府と開城工団の進出企業を脅している。「同じ民族」を口にしていたが、韓国側が自分の思いどおりにしなければ、本性を現わしたのだ。

開城工団は、南北当局の合意によって始めた南北合作事業だ。韓国の企業は、技術・設備・資本を提供し、北朝鮮は労動力を提供して共存を図ってきた。北朝鮮は、土地賃貸料、賃金、税金などで韓国側に特恵を与えていると主張するが、これも一方的な主張だ。北朝鮮が相次いで開城工団を振り回した影響で、多くの進出企業が生産と販売に支障を来たし、困難を経験している。

政府は、南北接触が再開されれば、ユ氏の抑留問題を話し合わなければならないと要求してきた。ことの道理を考えても、人道的次元においても同問題がまず解決されて当然だ。政府は、北朝鮮の荒唐無稽な要求に屈せず、最後まで原則を守らなければならない。また、韓国企業が撤収しなければならない事態が生じれば、北朝鮮に応分の責任を問わなければならない。