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[社説]経営難の大学、手遅れになる前に退路を模索しなければ

[社説]経営難の大学、手遅れになる前に退路を模索しなければ

Posted May. 08, 2009 08:19,   

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教育科学技術部(教科部)が7日、第1回大学先進化委員会で、学生募集が困難な経営難の私立大学のリストを11月までに確定し、これらの大学を処分することを決めた。安秉萬(アン・ビョンマン)教科部長官は、3〜4年内に学生数の減少によって大学の経営危機が悪化する場合、学習権の侵害が憂慮されるとし、構造調整の必要性を強調した。08学年度の新入生充員率が70%に達しない大学が、全体347大学(短大含む)の7.8%にあたる27校にのぼる。定員不足現象は、全体大学の半数以上を占める地方の新設私立大学では、さらに深刻だ。

政府は04年、釜山(プサン)大学や密陽(ミルヤン)大学を含め、8校の国公立大学を統廃合し、私立大学の自律的な構造調整を誘導したが、大学側はこれに従わなかった。新入生充員率が20〜50%にすぎない大学も、募集定員を減らすか、別の私立大学との合併を進める自己救済努力をせず、政府に手だけを出している。大学が破産すれば学生が被害を受けるという点で、他律的な構造調整が避けられない状況だ。

経営難の私立大学が構造調整を先送りにすれば、日本のように大学が破産する事態を迎える恐れがある。日本は、広島、仙台、東北文化学院大学が、06年に破産したのをはじめ、多くの私立大学が学生募集を止めた。07年559校あった私立大学の40%、2年制私立短期大学の62%が、定員に達することができなかった。日本の文部科学省は、経営難の私立大学に対する構造調整案を出し、大学にプレッシャーをかけている。

韓国の大学は、量的構造調整に劣らず、質的なグレードアップも急がれる。韓国の大学は、父兄の教育熱をもとに、人材供給を通じて経済開発に貢献したが、今は、むしろ国家競争力の足を引っぱっているという声が聞かれる。83.8%にのぼる世界最高水準の大学進学率を維持しながらも、企業からは使える人材がいないという批判を受けている。経済規模は世界10位圏だが、世界の大学評価で、ベスト100に入る大学は、ソウル大学とKAISTの2校だけだ。

私立大学の構造調整が難しいのは、大学を整理したくても、財産がすべて国庫に帰属され、設立者が無一文になる不合理な制度のせいも大きい。大学先進化委員会は、経営難私立大学の基準を明確に設定して混乱が生じないようにし、大学設立者が一定部分の財産を還収できるように退路を開いてやらなければならない。