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[オピニオン]ウォール街

Posted April. 17, 2009 08:10,   

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73〜85年、米国の企業が100ドル稼げば、そのうち金融界の取り分は16ドルだった。その後、86年には19ドルに、90年代には21〜30ドルに跳ね上がり、00年代に入り41ドルまでになった。金融界の取り分増加は、「ウォール街の独占」と非難を浴びた。映画「ウォール街」(87年)で、投資銀行家のゲッコー(マイケル・ダグラス)は、金持ちになることを夢見て、勉強のために訪ねてきたバド(チャーリー・シーン)に「貪欲は善(Greed is good)」と教える。

◆米国最大の投資銀行ゴールドマンサックスのロイド・ブランク・ファイン最高経営者(CEO)は先週、演説で、「今、世界が金融関係者から聞きたい言葉は『後悔』だ」と述べた。米国で、サブプライムローン問題が起こって以来2年間、軽い「反省」の言葉でも金融関係者から出るのは、珍しいことだ。アラン・グリーンスパン米連邦準備制度理事会(FRB)前議長は、金融危機に対する自己反省をしたが、金融関係者の多くは、「政府がもう少し支援してくれれば、銀行は生き残れた」と他人のせいにした。

◆バラク・オバマ米大統領は14日、ワシントンのジョージタウン大学で演説し、「ウォール街の高所得の誘惑に負けないように」と学生に助言した。腐敗と放漫に陥った金融ではなく、生産的でやりがいのある職場を探せということだった。ウォール街から監獄に行く人も多く、「監獄で楽に過ごす方法」を教えるコンサルタントまであるほどだ。映画の中のバドも、大金を手に入れ、ゲッコーとの争いで勝ったが、結局、監獄に行った。だが、華やかなウォール街への入城を夢見て勉強をした学生の中で多くは、金融危機後のウォール街の雇用とインターンの機会が減ったことだけに対し、不満かもしれない。

◆今、ウォール街には2つの顔がある。倒産した金融会社の社員は、会社から出て生活の心配をする境遇となったが、危機の中でも大金を稼ぐ人もいる。経済誌「フォーブス」が挙げた「高所得ファンドマネジャー」1位のジェームズ・シモンズは、「ルネサンス・テクノロジー」というヘッジファンドを運営し、昨年だけで28億ドル、韓国ウォンで3兆7000億ウォン以上稼いだ。金融市場が急変し、上位20人のうち12人が新しい顔ぶれに変わった。機会と危険の両極が共存するウォール街だ。

洪権憙(ホン・クォンヒ)論説委員 konihong@donga.com