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石綿汚染タルク使った化粧品、食薬庁が販売禁止へ

石綿汚染タルク使った化粧品、食薬庁が販売禁止へ

Posted April. 06, 2009 08:02,   

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発ガン物質のアスベスト(石綿)により汚染したタルクが約300の化粧品会社と製薬会社にも販売されたことが確認されたと、食品医薬品安全庁(食薬庁)が5日発表した。この300社あまりはいずれもトクサン薬品工業からタルクを購入した。

食薬庁のユ・ムヨン医薬品安全政策課長は、「トクサン薬品工業は国内タルク需要の20%以上を輸入している」とし、「この会社のタルクを使用した化粧品メーカーの最終リストの確認が終わる6日午前中に販売禁止措置を下す予定だ」と話した。医薬品に対してはさらなる検討を経て、販売禁止の可否を決定する計画だ。

▲化粧品と医薬品、タルク使用の実態は〓食薬庁はとりあえず、タルクを大量に使用する製品を中心に調査を進めている。タルクはベビーパウダーだけでなく、おしろいなど粉状の化粧品にも使われ、医薬品の製造過程で医薬品がお互いにくっ付かないようにするためにも使われる。

全体の原料でタルクが占める割合はベビーパウダーが70〜90%、フェイスパウダーが40〜50%に上る。薬品に入っているタルクの量は錠剤の重さの1%ぐらいでごく微量である。

食薬庁は、「食品の原料として供給されたタルクからはこれまで石綿により汚染したケースが確認されておらず、危害はないものと把握された」と明らかにした。タルクはガムやキャンディーが包装紙にくっつかないようにするためにも使われる。

一方、食薬庁はもう5年前に外部の機関に依頼した報告書を通じ、タルクの危険性を知っていたにも関わらず、これまで何の措置も取っていないことが分かった。国会保健福祉家族委所属のハンナラ党の申相珍(シン・サンジン)議員は、「04年、中央大学薬学部の金チャンジョン教授が食薬庁に提出した研究報告書でタルクの危険性が指摘されたが、食薬庁がこれを5年も放置した」と主張した。

▲リコールの原則なく、消費者混乱〓タルクが入った製品に対するリコールが原則なしに行われているなど、事後処理がきちんと行われていない。政府当局の統制なしにメーカーが自主的に施行しているため、払い戻しや返品を望む消費者が大きな不便を強いられている。

関連業界によると、ボリョンメディアンス、韓国コルマなど石綿汚染タルクが検出されたベビーパウダーメーカーにも製品の回収や払い戻しを要求する消費者の相談が殺到している。

今回、ヌークベビーパウダーからもタルクが検出されたボリョンメディアンスに1日から5日現在まで受け付けられた払い戻し及びリコール要請件数は約6100件に上る。ボリョンメディアンス側は、「24時間相談センターを稼動し、石綿が検出されていない製品に交換するか、購買金額の全額を返している」と明らかにした。

しかし、一部メーカーはきちんとリコールを行わないか責任を回避するなど、不真面目な態度で一貫し、消費者から批判を受けている。特に、製造メーカーと販売会社が異なる場合は責任を擦り付け合っているため、消費者の混乱がさらに深まっている。

一方、石綿ベビーパウダーによって被害を受けた消費者らの集団訴訟の動きも本格化している。環境運動連合によると、石綿被害届出センターを開いた3日から5日現在まで受け付けられた被害件数は約22件だ。環境運動連合は被害者の被害実態の調査に乗り出して訴訟人団を集め、メーカーを相手取って精神的衝撃に対する損害賠償請求訴訟を起す方針だ。



nuk@donga.com wiseweb@donga.com