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[社説]「任実郡の成績捏造」のため、学力評価が揺らいではならない

[社説]「任実郡の成績捏造」のため、学力評価が揺らいではならない

Posted February. 20, 2009 03:11,   

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全羅北道任実郡(チョンラブクド・イムシルグン)の14の小学校で、学業習熟度に達していない生徒数が当初発表された3人より多い9人であることが分かった。任実教育庁は「奇跡のような成績」が偽りであることに気づいていたのに、全羅北道教育庁に虚偽の報告を行った。任実教育庁のチャン・ウィヒョン教育長は、今回の事態の責任をとって辞任した。厳しい状況でスタートした学業習熟度評価の信頼度を落としたことについて、当然とるべき責任である。このような不正は任実郡だけとは思われず、評価の結果を巡る全面的な再調査は避けられない模様だ。

安秉萬(アン・ビョンマン)教育科学技術部長官は、「今回の出来事をきっかけに、評価や採点、集計過程を全面的に見直すつもりだ」と述べた。今回の出来事は単なる成績処理システムの問題ではない。全国評価を行いながら、答案の採点を該当学校に任せたことから、そもそも問題だった。学業習熟度の結果は、学校の名声や校長の評価、教育庁の評価などに大きな影響を及ぼすだけに、関係者らが成績捏造への誘惑を感じかねない。コンピューター採点を導入したり、教育庁ごとに答案を交換して採点したりするなど、緻密な対策が必要だ。学力評価を台無しにしようとする意図が介入されているかどうかも、チェックしなければならないだろう。

小6や中3、高1と指定された試験対象の学年も変える必要がある。小6や中3を試験対象にするのは、該当学校の教育課程をきちんと学んでいるかどうかをチェックするためのことだが、実際に試験を受けた生徒らは間もなく卒業することになり、再評価を受ける機会がない。試験対象者を小4〜5年生や中2へと下げて、学力を追跡できるように設計してこそ、学力の増進に役立つことになるだろう。基礎学力に達していない生徒の割合のみを発表する情報公開の水準も、優秀な生徒や普通な生徒に対してまで拡大してこそ、学力評価の趣旨をさらに活かすことができる。

全国教職員労働組合は、「任実郡の奇跡」は教育科学部の国民に対する詐欺劇だとして、学校の序列化を助長する学業習熟度の評価を廃止するよう主張している。しかし、木々を見て森を論じてはならない。30年間隠れていた教育現場の実情を示す学力評価の当為性が、「任実郡の事例」のためになくなるのではない。評価の過程で現れる一部の副作用や弊害は見直せば済むことだ。

学力の実情がうっすらと現れているのに、真っ暗な教育へと戻すことがあってはならない。