Go to contents

[オピニオン]狼の群れ

Posted February. 20, 2009 03:11,   

한국어

韓国の企業家たちが最も恐れるのは「不敬罪」だという、笑えない笑い話があった。圧縮的高度成長の過程で、弱点を持つ企業が権力者の視野から外れれば、生死の岐路に立たされることから現れた言葉だ。企業の不正に対する標的懲罰は、権力が財界を統制する手軽な手段だった。実際に、歴代政権との親疎関係によって、特恵や不利益を受けた企業も少なくなかった。

◆85年、全斗煥(チョン・ドゥファン)政権は、当時の財界序列7位だった国際グループを突然解体した。公式的には、無理な事業拡張などによる経営悪化のためだとされた。しかし、梁正模(ヤン・チョンモ)国際グループ会長が、日海(イルヘ)財団の募金に積極的に応じないうえ、大統領が招集した主要グループ総帥会合に遅刻して、大統領の気分を損ねたためだといううわさが流れた。93年、憲法裁判所は、国際グループの解体が違憲だという主旨の判断を下し、政権の措置が、超法規的決定だったことを明確にしたが、国際グループは原状回復できなかった。

◆金大中(キム・デジュン)政権時代の99年に解体された新東亜(シントア)グループの崔淳永(チェ・スンヨン)元会長が最近、ある月刊誌のインタビューで、「97年の大統領選挙の時、金大中候補側の人物が来て、『少なくとも、92年に金泳三(キム・ヨンサム)候補に渡した金額以上はよこすように』と言ったが、渡さなかったために政治的報復にあった。金大中政権の実力者が、狼の群れのように飛びかかり、20兆ウォンの会社を解体した」と主張した。崔元会長は、「金大中政権が発足し、東橋洞(トンギョドン)系の実力者で構成された9人の秘線組職の会が、新東亜グループに『手入れ』をしたのだ。この私的組織の実体は、アジア太平洋財団の中心人物を通じて聞いた」と付け加えた。

◆崔元会長の暴露が、真実にどれほど近いかを判断するのは早い。何の過ちもないのに拘束され、会社が空中分解したと考えることはできない。しかし、もし新東亜グループの解体決定に、政権レベルの政略的判断が介入したなら、個人の容疑とは別途に、深刻な問題に違いない。そのうえ、崔元会長が主張した内容は、途方もない事実を作り出したと見るには、あまりにも具体的だ。権力と企業との間で、不敬罪という言葉が完全に死語になるためにも、今回の疑惑に対する徹底的な真相究明が避けられないだろう。

権純活(クォン・スンファル)論説委員 shkwon@donga.com