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[オピニオン]ポステックの夢

Posted February. 02, 2009 09:54,   

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1994年、ポステック(浦項工科大学)キャンパスに設置された放射光加速器は、国内の基礎科学レベルを高めるのに大きく貢献した。タンパク質の構造を分析する際、一般研究所では数ヵ月もかかる仕事を、この機器を使えばたった1日で済ますことができる。国内の科学者らがこの施設を通じて研究結果を導いた後、海外の学術誌に発表した論文は、07年まで1373件に上る。同機器は1500億ウォンをかけて世界で5番目に設置された。米国やヨーロッパに4台しかなかった時代だった。

◆韓国は輸出立国に向け、1970年代京釜(キョンブ)高速道路を開通した。商品を運ぶ道路ができた後、海外への輸出が本格化された。この機器も同様に先端インフラを先に構築して、科学技術を引き上げるという構想に基づいて設置された。ポステックは今年、政府予算1000億ウォンの支援を受けて、性能の充実化の工事に着手する。この間、ほかの国々では性能の改善された放射光加速器を設置しており、我々の先取り効果は半減された。米国や日本は一段と優れた第4世代放射光加速器まで作り、稼動に入る予定だ。加速器のアップグレードの予算を「兄貴予算」云々する政治的な解釈が嘆かわしい。

◆この機器を保有したポステックは、大田(テジョン)のKAISTと共に韓国を代表する理工系大学である。昨年、英国の雑誌「ザ・タイムズ」の世界大学の評価でKAISTは95位、ポステックは188位と評価されていて、最高水準には程遠い。しかし、白聖基(ベク・ソンギ)ポステック総長は20年まで、世界20位圏の大学に進入するという目標を堂々と公開した。今でも大学評価の主要指標である「教授たちの1論文当たりの被引用指数」は世界20位圏に入る。ザ・タイムズの評価では17位を記録した。開校からわずか23年しか経っておらず、学校の歴史に対する学界の評価点数が低いのが最大の弱点であり、これを挽回できる「評判の創出」がカギとなっている。

◆地方にあるポステックやKAISTのような大学が世界的な大学へと成長すれば、意味深い効果がある。よい大学があれば人材が集まり、産学協同を通じて周辺の産業ベルトが活気付けられ、国家的な悩みである地方低迷の解決の大きな力となりうる。ちょうど今年、蔚山(ウルサン)科学技術大学が開校し、来年は光州(クァンジュ)科学技術院で学士過程が開設される。これらの大学が本格的に競争しながら、世界的な大学が是非とも出てほしい。

洪贊植(ホン・チャンシク)論説委員 chansik@donga.com