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原油流出事故、「沿岸養殖場63%、3500haに被害」

原油流出事故、「沿岸養殖場63%、3500haに被害」

Posted December. 10, 2007 03:07,   

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忠南泰安郡(チュンナム・テアングン)の沖合でタンカー「ハーベイ・スピリット号」と大型海上クレーン船の衝突で発生した原油流出事故の被害が急速に広がっている。海洋汚染防除対策本部によると、9日までの原油流出による海岸の被害は、泰安郡所遠面(ソウォンミョン)、遠北面(ウォンブクミョン)、伊院面(イウォンミョン)、近興面(クンフンミョン)の4面、漁場の被害2100ヘクタール、万里浦(マンリポ)、千里浦(チョンリポ)、百里浦(ベクリポ)、新頭里(シンドゥリ)、グルム浦、鶴岩浦(ハクアムポ)海水浴場6ヵ所221ヘクタールなどという集計結果が出た。

忠清南道(チュンチョンナムド)関係者は、「すでに泰安郡内の漁場2100ヘクタールが油に汚染されており、油の帯が沿岸全体に広がって、カキ、シオフキ、アワビ、ナマコなどの養殖場250ヵ所3571ヘクタール(泰安郡全体の63%)が被害をこうむるものと予想されている」と話す。

同関係者は、「泰安郡沿岸のカキ、シオフキ、アワビ、ナマコなど養殖漁場445ヵ所5647ヘクタールのうち約63%に被害が出るものと予想されているが、被害規模がさらに高まる可能性も少なくない」とし、「そのため、被害額は現在のところ算出できない」と付け加えた。

これを受け、忠清南道は同日、泰安地域を国庫支援や被害者への税金支援などが可能な特別災難地域宣布を行うよう、政府に申し立てた。

対策本部によると、防除作業で消えた油のほかに、海に残っている油の80%は海岸に押し寄せられ、残りの油は事故船舶周辺の半径約4.8キロに散在している。

流出したと推定される原油1万500キロリットルのうち、同日までに回収された油は約100トンにすぎない。対策本部は、防除艇など船舶90隻余りや航空機6台、軍人や警察、民間人など約6000人を動員して同日午前5時ごろから事故海域と海岸で防除作業に取り組んだ。

対策本部は、クレーン船にぶつかって破損したタンカーの3つの穴のうち、封鎖されず引き続き原油が流出した船首側の穴は、この日午前7時半頃、完全に復旧したと発表した。

姜武賢(カン・ムヒョン)海洋水産部長官は、「千里浦、万里浦海水浴場など陸上の被害を復旧するには人員が投入されなければならず、少なくとも2ヵ月以上かかる」と述べた。一方、原油流出事故の原因となった三星(サムスン)物産所属の曳き船、三星T−3号、三星T−5号の2隻と海上クレーン船は、事故発生の約80分前、航路を離脱していたことがわかった。

海洋部中央事故収拾本部の李ジャンフン状況室長は、「3隻の船の航跡を分析した結果、本来の航路を運航していた船は気象が悪化すると、クレーンに対する風の抵抗に耐え切れなかったせいか、5時50分ごろから航路を急激に離脱して、S字型の航跡を記録した後、もう一度急激に方向が変わって、タンカーの方へ押し流されて衝突した」と説明した。