Go to contents

[オピニオン]太和江

Posted December. 05, 2005 07:09,   

한국어

蔚山(ウルサン)都心を横切る太和江(テファガン)は、ほんの数年前まで「死の川」だった。近隣住民たちはひどい悪臭のため、散歩どころか窓を開けることもできなかった。2000年6〜8月にはボラとフナ1万匹余りが死んだ。一時は脊筋が曲がってわき腹の飛び出した畸形魚まで発見された。夥しい量の工場廃水と生活汚水が流れ込み、水中の酸素量が大きく減ったためだ。

◆そんな太和江が蘇った。水が清らかになり、昨年11月には40年ぶりにきれいな水にだけ棲息するサケがその姿を現わして、蔚山市民を興奮させた。今はサケ、アユ、ボラなど魚の群れが悠々と泳ぎ回っており、白鷺など鳥の群れが群がってくる。1990年代まで下水のような5等給水だった水質が、2000年代初め3等給水に改善され、今は2等給水に変わった。生態系など周辺環境も蘇った。

◆太和江をよみがえらそうとした蔚山市の地道な努力は、他の地方自治体の模範となるに値する。1995年から今年まで2400億ウォンを投入して下水管路の設置、下水処理場の建設、川底の不純物除去などの作業を行った。しかし141の地元環境団体と各企業の参加がなかったなら、太和江の蘇生は難しかっただろうという評価だ。彼らはそれぞれ区域を決めて、大々的な水中浄化活動を行った。今はごみ一つ捨てることができないよう、見張り役を徹底的に果たしている。

◆河川を蘇らせるのに積極的な地方自治体が全国的に増えている。ソウル市は良才川(ヤンジェチョン)、清渓川(チョンゲチョン)に続き、盤浦川(バンポチョン)など50余りの河川の整備にも力を傾けている。このような浄化作業が成功するためには、環境団体の積極的な支援がなければならない。太和江の成功事例は、国策事業の反対など政治的目的の雄大な闘争より、住民生活に身近に役立つことに率先することが真の環境運動であることを裏付けている。各環境団体が市民の中の環境を改善するのに力を入れれば、彼らを見る世の中の視線も変わるはずであり、開発と環境の調和も掛け声でなくて結果として現われるだろう。

宋煐彦(ソン・ヨンオン)論説委員 youngeon@donga.com