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「私たちも普通の高3」障害者生徒らが大学受験に挑む

「私たちも普通の高3」障害者生徒らが大学受験に挑む

Posted November. 23, 2005 08:15,   

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「きょうは寒いけど、明日は天気が暖かくなるそうです」。修能試験(日本の大学入試センター試験に相当)を1日後に控えた22日午後3時ごろ、ソウル鍾路区慶雲洞(チョンノグ・キョンウンドン)の慶雲学校の校庭。

三育(サムユク)リハビリ学校大学進学指導担当の金妍徇(キム・ヨンスン、37、女性)教師は「2006学年度・修能の予備招集」に出席した三育リハビリ学校の脳性マヒ障害生徒8人と保護者たちの前で、用心深く話を取り出した。試験場を見学した生徒と保護者の顔が、遠足に出かけたように明るかったのに、しだいに表情も固くなりつつあったからだ。

金教師は辛うじて笑顔をつくり、生徒を1人ずつ連れて試験場に案内した。「ここが試験を受ける教室だよ。落ち着く自分の学校のように気楽にいなさい。普段のように行動すればいいのよ。明日風邪ひかないように暖かく着てくるようにね」。「試験頑張って」、「明日、頑張るのよ」、などといったことは言わなかった。

金氏は「彼らにとって、明日、試験場に来ること自体が大きな挑戦だ」と語った。生徒たちは、ソウルに住む他の脳性マヒ生徒16人とともに、ここで試験を受ける。教育人的資源部は、同じ障害を持つ生徒たちが同じ学校に集まり、試験を受けるようにしている。三育リハビリ学校では今年、計9人が修能を受ける。同校に大学進学クラスが設けられたのは3年前。各大学が障害をもつ生徒を選ぶ特別選考を拡大して以降だ。

金教師は「それらに人生の目標と勇気を与えられるだろう、との希望を持って進学教師を自ら志願した」と話した。生徒の手ごたえと闘志は期待以上のものだった。初年度の02年に15人が受験し10人が大学進学に成功しており、翌年には15人のうち9人が、そして昨年には14人全員が大学生になった。それらは一般の高校生と同様に、午前8時から午後9時までの正規の授業に続き、補充学習と自律学習を続けた。

自宅では保護者とともに、教育専門チャンネルの学習番組などを視聴しながら、午前2、3時まで勉強した。今年の受験生、趙賢起(チョ・ヒョンギ、21)さんは、同校受験者のうち最年長だ。障害のため遅れて小学校に入学したが、学業の成就程度や学校生活は「兄」らしく模範的だ。チョさんの夢は数学者や物理学者だ。だが、同氏が夢をかなえるのは容易ではないだろう。

金教師は、ひとりでは本を1ページもめくれないようなチョさんを受け入れてくれる理工系大学はなく、人文系大学に志願するよう誘導するつもりだ。金教師は「障害のために『君は他の学科へ進まなければならない』と話すときは、『なんでもできる』と勇気付け、希望を与えた自分自信が嘘つきになるような気がして胸が痛む」と吐露した。

金氏は「依然として韓国の大学は、障害を持たない人を対象にした教科課程と生活空間を克服できる障害者のみ受け入れる、という立場だ。大学に、障害生徒たちを思いやる意識が依然として足りない」と話した。

金教師は「今年は入試寒波(大学入試当日になると必ず気温が下がることから)がないから、生徒たちが凍りついた状態で試験を受けなくても済むようになって幸い」だと話し、「障害者に対する韓国社会の壁も壊れてほしい」と願った。



jaykim@donga.com