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[社説]前で笑って、後ろで隙間の広がる韓米

[社説]前で笑って、後ろで隙間の広がる韓米

Posted November. 18, 2005 08:26,   

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昨日、慶州(キョンジュ)市で開かれた韓米首脳会談で、ブッシュ大統領は「両国のきずなはいつになく堅固だ」とし、同盟関係に隙間のないことを強調した。盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領も、「韓米同盟は、いつになくうまくいっており、今後もうまくいくだろう」と肯定的に答えた。

しかし、昨今の韓米関係は、外交的レトリックの背後にある「葛藤関係」を見てこそ、実体的な真実に近づける状況だ。同盟の堅固さと北朝鮮核問題の平和的外交的解決という原論のみを確認した会談は、むしろ韓米同盟の開いた隙間を縫合することが容易でないことの反証であると読みとれる。

両首脳は、北朝鮮人権問題について、「環境改善案を模索する」ことで合意したが、盧大統領は、「南北間に重要な多くの問題があり、政治的関係を考慮しなければならない」と線を引いた。そして、「リンカーン大統領も、奴隷解放に消極的という批判を受けたが、連邦統合を優先順位に置いて、漸進的に奴隷解放政策を推進した」という発言までした。首脳外交では非礼ともいえる「講義」までしながら、意見の相違を確認したわけだ。

ただでさえ両国間には、戦時作戦統制権返還問題、弾薬などの戦時予備物資(WRSA)計画破棄問題、「作戦計画5029」強化問題など、あちこちで立場の相違が問題になっている。盧政権の「自主」と「民族協力」路線が韓米間の隙間を育てたことで、天文学的な費用が発生することになり、その負担はそっくりそのまま韓国国民にふりかかっている。

首脳会談は、このように不協和音の懸案が、互いのためになる方向で解決できるように、大きな枠組みの合意を模索する席である。今回の会談が、そのような機会になったのか、確信しがたい。「韓米同盟異常なし」という両首脳の異口同音にもかかわらず、「同盟パートナー関係に向けた戦略協議体」という閣僚級協議チャンネルの新設に合意したことは、むしろ多くの意見の相違の存在を証明するのではなかろうか。韓米同盟を復元するには、両首脳の笑いに隠された冷厳な現実を直視する必要がある。