Go to contents

[オピニオン]ハイド委員長の手紙

Posted November. 15, 2005 03:09,   

한국어

「国連旗の下で、私たちと戦友として戦った同志たちが、1953年の捕虜交換を含む(韓国戦争)休戦合意にもかかわらず、いまだに北朝鮮に抑留され、強制労働に苦しんでいると聞きました。ただちに、彼らを韓国に暮らす愛する人々のもとに帰してください!」ヘンリーハイド(共和党・イリノイ州)米下院国際関係委員長が4日、国連駐在北朝鮮代表部の朴吉淵(パク・キルヨン)大使に送った書簡の一部だ。

◆ハイド委員長は、北朝鮮拉致問題に最も関心を寄せる米政治家の一人だ。ハイド委員長は、今年初めにも、脱北者たちを助けて拉致された在米韓国人の金ドンシク牧師の行方を問う手紙を北朝鮮に送ったことがある。ハイド委員長は今回の書簡でも、拉致被害者家族協議会長のチェ・ウヨン氏の父親チェ・ジョンソク(拉致当時トンジン号漁労長)氏、日本人拉致被害者の横田めぐみ、増元るみ子氏などを具体的に挙げて、送還を求めた。これらの問題が解決しなければ、米朝国交正常化や北朝鮮に対するテロ支援国解除なども容易ではないという警告も忘れなかった。

◆ハイド委員長は、「拉致被害者問題は、日本や韓国といった当事国の問題であるだけでなく、米国を含む全世界が注目する基本的かつ世界的な人権問題であることを肝に銘じなければならない」と力説した。米国社会が拉致問題をいかに深刻に考えているかを示す一例である。単純な対北朝鮮圧迫の手段ではなく、普遍的な人道レベルでアプローチしていることがわかる。CNNも昨日、北朝鮮当局の住民公開処刑の映像を放送した。

◆ハイド委員長は、元韓国軍捕虜を「戦友であり(ともに)戦った同志」と言った。韓国戦争と韓米同盟についての米主流社会の認識を読みとれる表現である。そのような「同志」が、当の祖国ではどのように扱われているのか。政府は、国軍捕虜問題が出ただけで背を向けてしまう。対北朝鮮包容政策の役に立たないというのだ。いっぽうで、パルチザン出身の長期囚たちは、遺体を収拾して北朝鮮に送っている。一部の北朝鮮関連団体の「統一烈士」というスローガンのもとに。何かが、大きく間違ってはいないか。

宋文弘(ソン・ムンホン)論説委員 songmh@donga.com