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[外交交差点]次期事務総長の第1次投票D—3、熱い得票戦

[外交交差点]次期事務総長の第1次投票D—3、熱い得票戦

Posted October. 14, 2005 07:36,   

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パリの20の区のうち、金持ちの町とされるパリ16区。古風のマンションが密集した物静かな住宅街だ。「金持ちクラブ」と呼ばれる経済協力開発機構(OECD)の事務局ビルはここ16区にある。

町内の雰囲気のように常に静かだったOECDが、最近次期事務総長選挙を迎えて活気を帯びている。事務局から目と鼻の先のOECD韓国代表部職員らもあわただしくなった。韓国の韓昇洙(ハン・スンス、69)元副総理が事務総長に立候補したからだ。

韓国は1996年OECDに加盟した。翌年通貨危機が襲い「シャンペンをあまり早く開けすぎた」という国内外の批判を受けたりした韓国が、果たして10年ぶりにOECD事務総長職に就くことができるかだろうか。加盟してから30年が過ぎた日本もまだ事務総長職に就いたことがない。17日に行われる第1次投票に関心が集まっている。

▲候補に出た人々〓合わせて6人が立候補した。アフリカを除いた各大陸別からそれぞれ候補が出たことが特徴。アジアでは韓元副総理と日本の竹内佐和子(53)前総理経済諮問委員が候補に出た。竹内候補は東京大学工科大学院の副教授であり会社を運営する企業家でもある。

欧州ではフランスとポーランドが候補を出した。フランスのアラン・マドルレン(59)候補は弁護士出身で財務長官を勤めた。ポーランドからはマレク・ベルカ(53)現総理が候補に出て関心を集める。ベルカ候補は経済学博士でポーランドの経済関連の要職をあまねく勤めた人物だ。

この他に、アンゲル・グリア(55)前メキシコ財務長官、エーロン・ペルス(63)前豪州公正取引委員長が立候補した。グリア候補は公共部門の経済専門家として世界各国の公共機関と企業の諮問委員として活動している。ペルス候補は豪州、ニュージーランド政府が共同設立した行政学校の学長を務めている。

▲熾烈な得票活動〓7月に登録を終えた候補たちはこれまで得票活動に全力を傾けた。韓元副総理は7月と9月パリを訪問して各国代表部の大使らと相次いで接触を持った。平昌(ピョンチャン)冬期五輪の誘致委員長を務めていて忙しいため、OECDを中心に選挙活動を広げた。日本と豪州の候補は世界を遊覧するかのように加盟国を直接訪問した。

韓国代表部の関係者は「現地代表部の大使らが本国に行う報告が決定的なので、パリでの活動がむしろ効果的」と自評した。権五奎(クォン・オギュ)代表部大使と公使らも加盟国の大使および次席らと1対1で会って支持を訴えた。時間がかかっても「1対1式」の活動が得票には役に立つという判断からだ。

▲状況は「3強3弱」〓事務局内外では状況を「3強3弱」と見る雰囲気だ。韓国、ポーランド、メキシコ候補が「3強」に入り、残りは「3弱」に分類された。韓元副総理が初めて立候補したとき、ファイナンシャル・タイムズ(FT)が「人物は立派だが、国家的背景が弱い」と悲観的な展望を出したのに比べれば、相当な進展だ。

各加盟国の雰囲気が地域よりも人物を考慮するという方向へ流れる点も、韓元副総理には好材として働いている。メキシコの経済改革を主導した力量が高く評価されるグリア候補とベテランの経済専門家ベルカ候補が韓元副総理と競合を繰り広げるものとみられる。

3日には30加盟国の代表らを対象に政見発表会があった。韓元副総理は△事務総長が兼ねている理事会議長を別途任命し△OECDの活動を未来に備えた青写真を提示する方向へと誘導する改革案を出して好評を得たものと伝えられた。

▲事務総長は国家首脳級〓OECD事務総長はどの国を訪問しても国家首脳級に準する待遇を受ける。内部的には2000人あまりの事務局職員に対する人事権と年間4億ユーロ(約5000億ウォン)の予算権を行使する。経済学者、法学者、科学者など、700人あまりで構成された世界的シンクタンクを総括・運営する責任者でもある。



gold@donga.com