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黄金の卵を産むのか、水の泡となるのか

Posted October. 07, 2005 07:35,   

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消費者の心は変わりやすい。

大半の企業は、正確な市場調査や分析を通じて、新製品を開発し、新しい事業アイテムに乗り出す。しかし、このような努力も、冷たい消費者の心にぶつかれば、水の泡となる事例がしばしばある。逆に、あまり期待もしてなかったのに、大きな反響を呼び起こす場合もある。

最近、多くの企業が「次世代成長エンジン」を期待し、新製品と新事業を発表した。これらが期待どおり、変わりやすい消費者の機嫌を取ることができるだろうか。

○静かにしていた企業らが動き始めた

現代(ヒョンデ)デパートは昨年まで「成長性の無い企業」という評価を受けていた。ライバル社・新世界(シンセゲ)の株価が30万ウォン台だった昨年は、2〜3万ウォン台にとどまっていた。21世紀に入ってから、新しい店舗を出すこともできず、新規事業を始めたこともなく、新入社員を採用したこともなかった。それどころか、構造調整だけに力を入れてきた。しかし、今年は一変した。

5月に農協流通と提携して割引店事業を始めることにし、7月には忠清南道牙山(チュンチョンナムド・アサン)地域のデパートと割引店事業者に選定された。9月には二つの総合有線放送事業関連会社を買収し、忠清北道清州市(チョンジュシ)にデパート中心の総合ショッピングモールも作った。新入社員も採用した。

プルムウォンは、「守城」に疲れた企業だ。食品分野で強力なブランドパワーを持ってはいるものの、大企業の斗山(トュサン)とCJが豆腐事業に進出し、食品安全と関連した様々な問題が発生する可能性が常にあり、成長性に疑問を持つアナリストが多かった。

このようなプルムウォンが最近、油で揚げない生ラーメンを発売した。プルムウォンは、生ラーメンを「未来核心事業群」に育てるという長期戦略を立てた。

毎日(メイル)乳業が最近、出産施設と幹細胞再生医学センターなどで構成される京畿道坡州市(キョンギド・パジュシ)ミズメディ病院新築に投資する方案を論議し、株価が急騰したこともある。

企業を買収し、「10年後」に備えようとする企業も少なくない。

製菓業界第4位だったクラウン製菓は昨年末、第2位のヘテ製菓を買収した。韓国最大の発酵乳業者である韓国ヤクルトは昨年、パスツールを買収し、総合乳業業者として基盤を整えた。

○評価は様々

企業らの新しい試みに対する評価は様々だ。現代デパートに対する証券街の反応は変わった。今年に入ってから、株価は最高7万6400ウォンまで上がり、現在6万5000ウォン台だ。

韓尙樺(ハン・サンファ)東洋(トンヤン)総合金融証券先任研究員は「現代は明らかに変わりつつある。本業であるデパート事業を強化しているだけでなく、ケーブル放送事業を基盤に超高速インターネット事業まで拡張する勢い」と評価した。反面、朴進(パク・チン)ウィリ投資証券研究委員は「デパート一つを追加で建てても、多くは変わらないはずだ」と語る。

プルムウォンに対しても、白雲穆(ペク・ウンモク)大宇(デウ)証券研究委員は「1個当たり1500ウォンで、値段が高すぎる。1995年にも生ラーメンを出して、失敗した前例がある」と言った。しかし、プルムウォンは先月、イーマートの主要売り場に製品を出した結果、売り上げが期待以上だといって、来年目標額を高めることにした。

クラウン製菓は「労組問題を克服できれば」シナジー効果を出すと見る専門家が多い。毎日乳業も「病院投資が確定されれば」粉ミルク業者から「バイオ業者」に跳躍できると期待が大きい。

○成功と失敗は紙一重か

しかし、企業や専門家の予測がすべて当たるわけではない。トレンドに乗って優れたマーケティング戦略も立てたにもかかわらず、失敗した事例もある。もちろん、成功事例も多い。

代表的なのがロッテ製菓のキシリトール・ガム。「虫歯を予防する」といって1997年、市場に登場した時は、値段が高いと目をそむけられた。しかし、2000年に新しく発売した後、ガムの代名詞に様変わりした。

コカコーラが1980年代半ばにペプシコーラに押されると、10億ドル以上をかけて市場調査をした結果「ニューコーク」を出したが、消費者の抵抗にぶつかって失敗したのは有名な逸話だ。

それならば、消費者の心は「偶然に」得られるものなのだろうか。そうではない。

現代社会に起きている巨大な潮流である「メガトレンド」を把握しなければならない。ドイツの化学会社であるバスプが、「環境にやさしい」「高油価」というメガトレンドを読み取り、燃料消耗を多いに減らした「3リットルハウス」システムを開発し、最近、脚光を受けているのが良い例だ。

文權模(ムン・グォンモ)LG経済研究院研究員は「流通網を掌握し、『偽物』が氾濫しても、元祖としても立地をはっきり固めることができれば、成功する確率は高い」と言う。



artemes@donga.com