Go to contents

[オピニオン]未来レポート

Posted August. 24, 2005 03:01,   

한국어

「現代には現在がなく、未来には過去がない」という言葉がある。現代は、急激に突き進む時代であり、近づく時間が過ぎ去る歳月よりも重要で、運命を分けるという意味である。米政府は10年、20年先の未来を見越して、集中する分野のキーワードを、情報技術、バイオ、ナノ(極微細技術)、新エネルギーなどとした。米国の「2015報告書」は、世界の変化を主導する要素として、人口、資源と環境、科学技術、世界経済と国際化、米国及び世界の管理能力、紛争などを挙げている。

◆日本にも7大新産業創造戦略というものがある。日本が競争力を持つ情報家電、ロボット、燃料電池、コンテンツの4分野、そして、福祉と健康、エネルギーと環境、経営支援の3市場の拡大である。日本政府は、2010年までこれに集中すると宣言した。中国は未来に関する限り「まだまだ」と言うべきだが、キーワードは「西部大開発」、「東北3省の投資」、「大同社会建設」などだ。インドの生命工学と情報技術は、未来の問題ではなく、すでに頂上に上っている。

◆国家の未来予測だけではない。個人の有望業種への研究も活発だ。世界未来学会のティモシー・マック会長は、「平均寿命の延長や高齢人口の増加と関連した仕事、レジャー需要の増加による文化分野、そしてエネルギー環境、新物質開発分野が有望だ。人工知能、水素エネルギー、人工臓器分野も挙げられる」と言った。美容や健康産業などを挙げる他の報告もある。

◆今日の韓国のキーワードを見よう。盗聴、連立、地域葛藤、過去史、左右イデオロギー対立などだ。すべて目先の問題や、以前からのもの、政争だけで、未来に関することとしては、黄禹錫(ファン・ウソク)博士チームの「幹細胞」ぐらいだろうか。驚くべきことは、米国の未来分析が、中央情報局(CIA)の主導で作られているということだ。韓国の中央情報部、国家安全企画部(国家情報員の前身)、国家情報院が、国内の政治をうかがって、人事権者への忠誠のために盗聴をしている時に、彼らは国家の未来を分析していた。

金忠植(キム・チュンシク)論説委員 skim@donga.com