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[社説]国情院、政権の飾り物になってはならない

[社説]国情院、政権の飾り物になってはならない

Posted August. 08, 2005 03:04,   

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現政府の初代国家情報院長だった高泳耉(コ・ヨング)氏は、「金大中(キム・デジュン)政府のスタート以降、盗聴はない」という国会答弁で一貫した。2年余りの在任中に組職、人事、予算など広範囲な「国情院(国家情報院)改革」を主導したほか、国情院過去史委員会まで立ち上げた。高氏は、「国内政治査察部門」の改編にも深く関わった。巨額の関連予算の流れを見なかったはずがない。国会で答弁を要求されたこともあるだけに、盗聴問題を忘れて過ごしたとは思えない。にもかかわらず高氏が金大中政権の盗聴に関してまったく知らなかったと信じることができるだろうか。

文在寅(ムン・ジェイン)大統領民情首席秘書官は、「金大中政府でも盗聴があったという金昇圭(キム・スンギュ)国情院長の報告を7月末頃に受けた盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領が公開を指示した」と明らかにした。シラを切っていたところへ、大統領の指示を受ければすぐに白状する国情院の態度は、かえって、大統領の政治的道具になる余地が相変わらず消えていないことを物語っている。国情院に「告白」を指示した盧大統領の政治的な目的をめぐっても、数々の解釈が飛び交っている。

盧大統領は先月11日、金新院長に任命状を与えた後、「国情院が政策動向や流れを把握して政策助言を行う機能は活かしてもよいのではないか」と注文したことを、ある新聞が政府関係者の話として報道したことがある。盧大統領はまた、金院長に「地方の根づいているスキャンダル情報は収集する必要がある」とも言ったという。盧大統領が国情院を内政に活用したい意向をちらつかせたものと見受けられる。

国情院が、2002年3月を盗聴終了時点と明らかにしたことに対しても、繋ぎ合わせという疑惑が提起されている。金大中政府で盗聴・傍受をしていた部署の国情院・科学保安局の局長を勤め、最近まで国情院幹部をしていたある関係者は、事実上盗聴と言える変則的な傍受が今も引き続き行われていると、6日、本紙記者に証言している。金院長は、このような主張に対して明確な答えを出さなければならない。

国情院の最終発表は完全無欠な悔悛でなければならない。そのうえで、国情院が政権の飾り物に転落せず、「国家治安維持のための情報収集」という本領を発揮することができるよう、生まれ変わるためにメスを入れる必要がある。