Go to contents

[社説]行政サービスの乱脈ぶり、大統領は認識しているのか

[社説]行政サービスの乱脈ぶり、大統領は認識しているのか

Posted August. 03, 2005 03:05,   

한국어

交通違反の罰金を適切に支払っていたにもかかわらず、重複請求された事例が、2000年からの4年間で100万件(賦課金額550億ウォン)にのぼるという。同期間の6万件の税金未納事件のうち、38%の2万3000件が誤った課税であることが分かった。2003年に盧武鉉(ノ・ムヒョン)政府が発足した後も、もっとも基本的な行政業務である課税と罰金徴収さえいい加減な状態で国民を引き続き疲弊させるとしたら、改革とか革新とかいう言葉は実に虚しい。

監査院の「2004年決算検査報告書」に指摘されたコメディーのような行政事例を見れば、この国が経済協力開発機構(OECD)加盟国である事実をどうか疑いたくなるほどだ。国家報勲処は、死亡者に年金を支給した。環境部はミネラルウォーターのメーカーにビールのメーカーの350倍にのぼる水質改善負担金を請求した。保健福祉部の下部組職は、業務推進費としてルームサロン(高級クラブ)に出入りした。このようなことをしてきた公務員たちも、月給はきちんと受け取り、後に「豊かな年金」までもらう。

盧大統領は、「行政革新」を強調してきた。「行政革新とは、つまるところ、国民のために良い行政サービスを提供することだ」とも言った。「よく働く政府を作る」とし、「小さな政府」へ傾く世界的な趨勢を拒否したのも、盧大統領である。そして、この政府が発足して、長・次官級が22人と行政職公務員が約4000人増えた。しかし、行政サービスの質は世界42位で、2年前の38位から、むしろ下がった(世界銀行調査)。税金で雇う公務員を増やし、壮大な革新事例発表会を開き、もっともらしい「マニュアル」を作成したが、その結果がこれだ。

そのうえ、国民は今年から5年間予想される公務員年金の赤字7兆3000億ウォンを税金で補わなければならない状況だ。公務員が国民に奉仕する前に、国民が公務員の老後を保証するために奉仕するかっこうだ。

盧政府も2年半になる。そろそろ「外見だけがもっともらしい改革」のスローガンを取り下げ、国民が行政の乱脈ぶりのためにどれだけ憤慨しているのかを見定め、小さなことからでも正していかなければならない。盧大統領と李海瓚(イ・ヘチャン)首相は、こういったところから、成功した政府をつくる可能性を見いだしてもらいたい。