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「ラジオを聞く?」「わたしは見る!」

Posted July. 30, 2005 03:06,   

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29日昼の12時56分。ソウル汝矣島洞(ヨイドドン)MBC放送センター7階のラジオスタジオ。「チョン・ソンヒの正午の希望曲」(昼12〜2時)生放送で進行中。

DJチョン・ソンヒは音楽を流すあいだ、ヘアピンを外したり、つけたりを繰り返す。スタッフの一人が入ってきて、スタジオの中にあるコンピューターでホームページに寄せられたリスナーのメッセージを見ていっしょに笑う。

29日昼の12時58分。第2部のスタート(午後1時)が近くなると、今日のゲストである歌手、李承哲(イ・スンチョル)とリーンがスタジオに入場。シグナル音楽が流れるまでチョン・ソンヒと二人のゲストはおしゃべりに夢中になる。李承哲はトイレに行くためしばらく退場。放送が始まると、白いシャツを着た李承哲が新曲「十数えてみて」を熱唱する。

まるでスタジオのガラスの外に立っているようだが、「私」は今、インターネットで「チョン・ソンヒの正午の希望曲」の「見るラジオ」メニューを通じてラジオを「見て」いる。

●見るラジオの時代

ラジオを聞きながら誰もが知りたいこと。「音楽が流れている間、DJは何をしているのだろうか」。

こんな好奇心を満たしてくれるラジオがある。まさに「見るラジオ」だ。

「最初は普段のようにメイクをまったくせずにスタジオへ着いたんです。すると、みんなから『少しメイクしたら』と言われました(笑い)。日常をのぞき見ることに人々は満足するようです」。(チョン・ソンヒ)

「見るラジオ」とは、ラジオ放送が流れる間、インターネットを通じて放送されているラジオスタジオを生放送で見せる新しいサービスだ。KBS、MBC、SBSなど放送各社は今年から本格的に「見るラジオ」コーナーを定期的に運営している。放送各社は毎日1〜4本の番組を交替させつつ「見るラジオ」放送を行う。「視聴者」の反応もなかなか熱い。KBS「ユ・ヨルの音楽アルバム」(午前9〜11時)のホームページ掲示板には「午前中ラジオを聞きながら家事をしてたんだけど、『見るラジオ』が始まってから家事ができない」という主婦たちの苦情があるくらいだ。

●聞くラジオのアナログ的感性VS見るラジオのデジタル的親近感

「見るラジオ」サービスが拡散するにつれて、ラジオスタジオは多くの変化を経験している。らくな身なりで来て、音楽を流す間、うっ伏せて休むか、お菓子を食べるかしていたDJは不便さを訴えたりする。

KBS「李錦姫(イ・グムヒ)の歌謡散歩」(午後4〜6時)の進行者、李錦姫さんは「『見るラジオ』の日は、ふだんより多く鏡を見たりして気を使う」と話した。李さんによれば、メイクや身なりにより気を使うDJもいるが、たいてい自然で日常的なメディアであるラジオの性格に合うように、カメラを意識しないでリラックスした行動をする人が多いという。

一方では、「見るラジオ」のせいでラジオのメディアとしてのメリットがなくなるのではないかという憂慮の声もある。ユン・ソクフンKBS第2FMチーム長は「ラジオは想像力を刺激するメディアなのに、スタジオをぜんぶ見せてしまったら、ラジオならではの神秘性やアナログ的感受性が消えるのではないか」と心配する。

しかし、KBSのチャン・オンリムプロデューサーは「最初はラジオまで見せる必要があるかという懐疑的な反応も少なくなかったが、時間が経つにつれリスナーはラジオへの親近感をふくらませるみたいで、むしろラジオのメリットが際立つ」と話した。李さんも「放送の途中、私がコーヒーを飲むと『何を飲んでるんですか』という視聴者からの質問が掲示板にすぐ載る」と言い、「家族のように身近に感じるケースが多く、『見るラジオ』への考え方が肯定的に変わった」と話した。



zozo@donga.com