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新韓銀行・商品開発室の24時間

Posted July. 26, 2005 03:08,   

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銀行の商品は顧客と銀行が出会う接点だ。

銀行は預金、貸し出し、指数連動商品などを一ヵ月にそれぞれ2、3種類ずつ出す。単純に見える預金商品も、市場調査とトレンド研究を経て市場に出る。これらの商品は、どのように生まれるのだろうか。

25日午前、ソウル中区太平路(チュング・テピョンロ)にある新韓(シンハン)銀行の商品開発室の会議室。社員9人が新しい預金商品に対して活発に討論している。

「この商品は主婦がターゲットなので、健康診断を商品に入れるべきです。チャムサリ(ヘルシー志向)トレンドにもマッチするし……」

「健康診断まで入れると商品がややこしく見えませんか?収益性も落ちるし」

「いや、最近の主婦たちは健康への関心がとても高いから、入れた方がいいんじゃないですか?」

商品企画をリードする尹泰雄(ユン・テウン)副室長は「銀行の商品も結局、個人の経験から生み出されるもの」とし「収益性も考慮するが、現在のトレンドをどれだけ反映するかが企画段階では重要だ」と話した。

新韓銀行は2003年1月、国内銀行で初めて商品開発組職を分離し、商品開発室を設置した。貸付、預金、外為、派生商品の専門家らが集まってシナジー効果を生み出そうという意図だった。この部屋に入るためには、銀行の建物に入るためのIDカードと、さらにパスワードが必要。それほど秘密の部署だ。

トレンドを反映するための努力はいろいろなところに現れる。

「エジソンボード」という社内のアイディアボードを作って、社員たちのアイディアを集める。尹副室長は一日にも数十個のコンサルティング報告書と新聞に目を通す。他行の商品を研究するのも仕事だ。顧客120人と社員24人をモニターに選んで助言を受けたりもする。派生商品を担当する劉有貞(ユ・ユジョン)課長は毎日世界各国の株価指数と原資材、金の価格などをチェックする。

実際のところ、銀行の商品開発費用は大きくない。無形の商品だからだ。だが、それだけにストレスも多い。

尹副室長は「むしろ目に見える製造メーカーの商品を開発した方がいいかもしれない」と語った。

最近は、商品が多様で競争が激しいため、目標金額を販売するのも大変だ。例えば4年前に出した定期預金商品は1兆ウォンを販売するのに一ヵ月もかからなかった。しかし、最近は保険、投資信託、カード商品まで銀行で販売するため、預金や貸付商品は相対的に優先順位が下がりぎみだ。

韓国シティーバンクやSC第一(チェイル)銀行など、外資係銀行の商品攻勢も競争をさらに激化させる。

しかし、崔宰烈(チェ・ジェヨル)商品開発室長は「韓国市場でのノウハウは私たちのほうが豊富」であり、「むしろ私たちの秘密が漏れることのほうが心配だ」と言うほど自信を持っている。

午前中に開発中の商品をチェックしてトレンド学習をした尹副室長は、午後は主に外部の人々に会う。

先週も賃貸マンションの分譲が厳しいといって共同で商品を作ろうという不動産業者、新韓銀行の商品開発ノウハウの政策への活用を試みる政府官僚などに会った。

商品がアイディアから市場に出るまでかかる時間は約3ヵ月。しかし、市場販売後の管理とマーケティングが商品の成功の70%を握る。

「いつも聞く耳を持ち、商品に対してたくさんの話をしなければなりません。いろんな話をしていると、また他のアイディアが浮かんだりするからです。だから、夕方帰宅するときはいつも声が枯れますね。」



sublime@donga.com cha@donga.com