Go to contents

[オピニオン]鴨足

Posted July. 25, 2005 03:04,   

한국어

「鶏の肉を食べて、鴨足を出す」。鶏を捕って食べたかという追及に、「いや、鴨の肉を食べた」と言って、「鴨足を出す(嘘をつくことを意味することわざ)」という話だ。鶏が鴨より高かった時にできた言葉だ。今は鴨の肉の方がもっと高くて、薬用のようになっている。「原因無効」になったので、言葉の効用も落ちて当たり前だが、実はその逆である。「鴨足」は依然として政界では「お金」の隠語として通用している。国語辞典にも生きている。

◆MBCは先週の土曜日、国家安全企画部(国家情報院の前身)の「1997年盗聴文書」の内容を報道した。その中には、当時の洪錫鍱(ホン・ソクヒョン)中央(チュンアン)日報社長が、「李会昌(イ・フェチャン)氏が地区党委員長会議に出る直前に、鴨足2つ(2億ウォン)をあげたが、タイミングが見事だった」と話したという内容が入っている。李氏が「鴨足」をばら撒いて党を掌握することに成功したという話だ。

◆「鴨足」が政界の用語になった背景については色々な説がある。不法資金だから「しらを切ってでも、やり取りするため」という説。たくさんもらっておきながら、少ししかもらっていないように手を振るうからだという説。もらった後、追及されればもらっていないと嘘をつきながら、手を振るからだという説。鴨が水面下で水かきを動かしながら泳ぐように、お金が政界の裏舞台の潤滑油、または動力だからという説。しかし、定説はない。こうした説の組み合わせが定説なのだろうか。とにかく、鴨足は現金がほとんどだが、手形の形で渡された場合もあった。第5共和国の時、与党の上層部が渡した手形を懐に入れた後、情報機関の追跡で恥をかいた議員もいた。

◆「鴨足長者」というのもある。当選が確実な与党の大物は、選挙の時、蓄財のチャンスに恵まれる。第5共和国の軍出身C氏は、13代総選挙の時、資金を思う存分ばら撒いても50億ウォンの献金が残ったという。彼は、「選挙を頻繁にやればいいのに」と鼻歌を歌ったという。落選しても「得する商売」だった候補の話は、歴代選挙で絶えなかった。「鴨足」という言葉が政財界から消え、国語辞典の死語または古語になる日はいつ来るのだろうか。

金忠植(キム・チュンシク)論説委員skim@donga.com