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開城工業団地 「勤勉さ、言語疎通」はメリット、「出入国手続き、建築費」は不満

開城工業団地 「勤勉さ、言語疎通」はメリット、「出入国手続き、建築費」は不満

Posted July. 15, 2005 03:02,   

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「隣の工場では昨日『肉のスープ』が出たというのに、私たちはなぜ毎日味噌汁なんですか」

開城(ケソン)工業団地のモデル団地に入居した韓国企業のCEOは最近、「汁物メニューの選定」に手を焼いている。

機械設備会社ホサンエースのチョ・トンス社長は、「ご飯とおかずは自分たちが持ってくるが、汁物は企業が提供している。北朝鮮の労働者たちが『平等な待遇』に敏感であるのだから、ほかの企業の動向に神経を尖らすしかない」と説明した。

開城工業団地のモデル団地に入っている15企業のうち、最後の3企業が最近工場を建て始め、モデル公団には活気が出ている。3800人の北朝鮮労働者がここで働いている。

●勤勉で「コミュニケーションできる」のが強み

東亜(トンア)日報の経済部が14日、モデル団地の入居企業のCEOおよび役員たちを取材したところ、15の入居企業の中で14企業が開城工業団地のメリットとして「人件費に比べ、優秀な労働の質」を挙げている。北朝鮮の労働者は勤勉で業務に早く馴染むというのが、彼らの一般的な評価だ。コミュニケーションに問題がないということも強みとされている。

月給は一人当たり57.5ドル(約5万8000ウォン)、中国、東南アジアに比べて競争力がある。

一方、南北の文化的な違いも出ている。

時計メーカーであるロマンソンのチャン・ホソン専務は、「従業員を教育する際にもっとも有効な手段が「張り紙」だというのが変っている」と述べた。視聴覚教材にさして関心のなかった従業員たちが、教育内容を張り紙に書いて貼ると、より丹念に読むという。

A社は、最近工場の警備員数をめぐり、北朝鮮の労働者代表とわずかな「摩擦」が生じた。オーナーが一人にこだわったのに対し、労働者代表は2人に固執した。A社のCEOは「北朝鮮ではお互い監視し合うのが日常化しているのだから、すべての仕事を2人以上が受け持つということが、後になってわかった」と語った。

現地の労働者たちに最も人気のあるおやつは、チョコパイと炭酸飲料。しかし、北朝鮮当局の規制で退社する際に、家に持ち帰ることはできない。

●出入国の手続きの厄介さ、建築費の高さは不満

モデル団地の入居企業の80%である12社は、通関および出入手続きが複雑で困難を強いられていると指摘した。

開城工業団地に出入するには、最低でも4週前に北朝鮮側に申請して招待状をもらい、韓国の統一部から「訪朝証」をとらなければならない。訪問3日前は、別途に訪問申告を行わなければならない。

家電部品メーカーであるヨンイン電子の金ノンソン社長は、「国内の家電メーカーは、3日単位で部品の需給を決めるのだが、製品の運び出しに1週間がかかり、即応力が低い」と不満を漏らした。

通関の厳しさから、工場の建築費が坪当たり200万ウォン以上にかさんだのも、企業に大きな負担としてのしかかっている。建築資材の運送費が25tトラック1台あたり60万ウォンまで値上がりしており、北朝鮮で調達する砂、砂利などの骨材価格も韓国の首都圏と大差がないという。

このほか、用水および電気などの基盤施設不足、不便な通信インフラ、戦略物資の搬入制限なども事業のネックとされている。

このような不便さのため9企業(60%)は、100万坪の開城工業団地本団地が成功裏に動き出すのは2010年を過ぎてからと予想している。

開城工業地区管理委員会のソウル事務所の金ボンジュン所長は、「12日閉幕した経済協力推進委員会で南北が通行手続きの改善などに協力することで合意しただけに、このような問題点は迅速に改善されるだろう」と説明した。