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原油高騰、ヘッジファンドが煽る

Posted July. 08, 2005 05:20,   

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●石油がヘッジファンドを救った(?)

6月以降の国際原油市場の特徴は、先物市場に投機性資金が過剰流入していることだ。

ニューヨーク商業取引所が毎週発表する非業務用先物契約現況によると、5月にはマイナスとなっていた買い越しポジション(買付契約から売付契約を差し引いたもの)が、先月からプラスに転じた。

6月7日に135契約だった買い越しポジションが、3週間で2万2008契約と15倍以上も増加した。

非業務用先物契約とは、短期の差益を狙った石油売買の際に届け出る物量のことで、主にヘッジファンドなどの投機筋によって取り引きされる。

一方、一般業務用先物の買い越しポジションは、原油価格が60ドルに迫っていた先月21日にはマイナス4146契約、28日にはマイナス6494契約となっていた。売り注文が買い注文を上回っていたのだ。

ヘッジファンドが原油市場に集まっている理由は、何よりも金融市場での損失を取り戻すためだというのが大方の見方だ。

ヘッジファンドは米国のゼネラルモーターズ(GM)とフォードの格付けの下落や、ドルの激しい値動きにより、大きな損失を被ったものと見られる。

しかし、原油市場に加わわったことで損失の一部を取り戻した。ヘッジファンドの投資家が大量の買い戻しに踏み切り、国際金融市場が混乱に陷るという「6月危機説」も「仮説」のままで終わった。

米市場調査会社のヘネシーグループによると、4月のヘッジファンドの平均収益率は−1.75%で1999年以来の最悪となったが、6月には1.3%と緩やかながら回復した。

●投機性の高い相場、いつまで続くのか。

専門家は今年に入って原油先物ほど好収益率の投資対象はなかなか見つからないという理由を挙げて、ヘッジファンドによる原油市場への介入はしばらく続くものと見ている。

米ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は最近、「原油高は需給の不均衡のほか、商品市場に豊かな流動性が供給されているためだ。石油はもう一つの株式のように取引されている」と診断した。

さらに、石油輸出国機構(OPEC)の増産能力が頭打ちになっているうえ、この20年間石油メージャーや産油国が生産設備への投資を怠り、短期間で供給を増やすのは困難であることから、投機性資金の横暴はしばらく続くものと見られる。

このため、「供給不足→価格上昇→投機性資金の流入→価格のさらなる上昇」という悪循環が繰り返されるという見方が強い。

エネルギー経済研究院の李文培(イ・ムンベ)研究委員は、「北半球が冬になる年末には石油の需給がさらに不安定になるという懸念が広がっている。これにより投機性資金が流れ込む可能性は大きくなり、油価高は当分は解消されないだろう」という見方を示した。



koh@donga.com