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延世大学、幻になった「寄付金123億ウォン」

延世大学、幻になった「寄付金123億ウォン」

Posted July. 06, 2005 00:38,   

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ある事業家が123億ウォンにのぼる全財産を延世(ヨンセ)大学に寄付するという遺言を残したが、遺言状に印鑑が捺されていないために法廷に持ちこまれた事件で、遺言そのものが無效だという判決が下された。

同判決が確定されれば、延世大学は同財産を受けることができず、その代わりに遺族が受け取ることになる。

ソウル中央地方民事合議28部(崔炳哲・部長判事)は5日、社会事業家だった故金ウンチョ氏の弟家族が、「故人が延世大学に全財産を寄付すると書いた遺言状には捺印がなく無效だ」として延世大学と遺産を管理しているウリィ銀行を相手に起こした訴訟で、「遺言は無效であり、遺産123億ウォンに対する権利は遺族側にある」と言い渡した。

裁判所は、「故人が直接書いた遺言状は偽造と変造の危険が高いため、故人が遺言状に直接捺印しなければ、遺言としての效力を認めることができない」とした。

さらに、「故人は生前に銀行職員から遺言は捺印をしてこそ效力があるという話を聞いても捺印をせずに、そのままにして置いたことを見ると、故人が延世大学にすべての財産を与えるという意思を固めたとは考え難い」と述べた。

同事件は遺族側が2003年11月に、故人の取引銀行の貸金庫で、「全財産を延世大学に寄付する」という遺言状を発見したことから始まった。故人が作成したものだが、故人の捺印はなかった。

遺族たちは、「捺印のない遺言状は無效だ」としながら、銀行側に遺産を返すように主張した。

しかし延世大学側は、「捺印がないからと言って『社会還元』に対する故人の意思に反することは正義に反する行動だ」とし、遺産に対する権利を主張してきた。



verso@donga.com