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「賃金ピーク制、いかがですか」

Posted July. 01, 2005 05:54,   

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「銀行員生活25年に初めて、職場で『ジャンパー』を着ました。まだ半月しか経ってないので少し不慣れですが、すぐ慣れるでしょう。」

先月29日、仁川市西区堂下洞(インチョンシ・ソグ・ダンハドン)のガリウム砒素半導体専門業者である「ネオセミテク」工場で、ホン・ギョンソク(56)韓国輸出入銀行部長に会った。彼が出した名刺には、銀行部長職の代わりに「ネオセミテク常任顧問」と印刷されていた。

ホン部長は今年1月、輸出入銀行が賃金ピーク制を導入してから、同制度の第一番目の適用対象者だった。08年8月の退職まで、同銀行の取引き業者であるネオセミテクに出勤して長期コンサルティングをするが、月給は銀行からもらう。

今年、彼の年俸は、賃金ピーク制適用直前の昨年の90%に減り、来年には75%、その翌年には60%に減少し、退職する年の08年には30%で低くなる。

ホン部長は、「給料は減ったが、長年の経験を成長可能性の大きい中小企業の未来に投資できるようになった上、退職後に備える機会も得て満足している」と言った。

輸出入銀行のように賃金ピーク制を取り入れる企業が増えている。昨年、大宇(デウ)造船海洋、韓国水資源公社、韓国鑑定院などが施行に入ったのに続き、今年には、韓国輸出入銀行、ウィリ銀行、韓国産業銀行、文化(ムンファ)放送なども賃金ピーク制を取り入れた。

現代(ヒョンデ)自動車、チョイル製紙など一部メーカーと韓国地域暖房公社、農業基盤公社も、職員の年齢増加によって増えた人件費負担を軽減するため、賃金ピーク制を取り入れる方案を推進している。

既に賃金ピーク制を取り入れた企業の中には、節減された人件費で新入社員をもっと採用する事例も表われており、高年者対策と青年失業という「二匹の兎」を捕える代案としても注目されている。

03年、メーカーの中初めて同制度を導入した大韓(デハン)電線は、会社の危機を感じた労組が先に会社側に導入を提案した。今は、全国経済人連合会などの経済団体が人件費負担を減らすための方案として、同制度の導入を要求している。

労動問題専門家たちは、「高賃金−低成長−高齢化時代」に企業の負担と労働者の早期退職を同時に減らせる最も現実的な代案が賃金ピーク制だと主張する。

金廷翰(キム・ジョンハン)韓国労動研究院研究委員は、「50代初めから半ばに引退して老後生活が不安になるよりは、月給が減っても停年またはその後まで働けることを望む労働者たちが増え続けているので、賃金ピーク制はもっと拡散するだろう」と展望した。

しかし、民主労総など労動界は、労働者の賃金削減をもたらすと言って反発しており、労社関係の新しい摩擦要因になる可能性もある。



朴重鍱 朱性元 sanjuck@donga.com swon@donga.com