Go to contents

[社説]「いいムード」に得るものはない閣僚級会談

[社説]「いいムード」に得るものはない閣僚級会談

Posted June. 24, 2005 05:55,   

한국어

第15回閣僚級会談が、鄭泳東(チョン・ドンヨン)統一部長官と金正日(キム・ジョンイル)北朝鮮総書記の「平壌(ピョンヤン)対話」を再確認する線でまとめられた。会談では、「実質的な進展」より「イベント的変化」が優先された。南北間で「円卓会議方式」が初めて導入され、23日、団長である鄭長官と権浩雄(クォン・ホウン)内閣責任参事が、ソウル韓国プレスセンターで共同報道文を発表したのがそれだ。これも発展と言うなら発展であろう。

しかし、実質的な関心事だった北朝鮮核問題と6者協議の復帰、元韓国軍捕虜及び拉致被害者の送還問題などは特段の進展がなく、具体的な合意は不発に終わった。「非核化を明文化しよう」という韓国側の要求に対して、北朝鮮側は、「非核化が金日成(キム・イルソン)主席の遺訓であることを、金総書記がすでに明らかにしている」という言葉でかわした。7月中の6者協議復帰についての具体的な確答もなかった。北朝鮮側はひたすら食糧支援を受けることに固執し、結局例年水準の40万トンのコメ支援を得た。

飢える北朝鮮の住民たちを思えば、人道的次元の食糧支援に反対することはできない。しかし北朝鮮側が、「一方的に支援を受けるために、いいムードをかもし出す会談」であると同時に、韓国側が「与えてばかりで、ともに浮き足立った会談」になってしまったという国内外の評価を受けるのではないか憂慮される。少なからぬ国民の間で、北朝鮮の「核をかわす」戦術に利用されたという批判が提起され、米政府の一角から「鄭長官が北朝鮮のスポークスマンに転落した」という酷評が出るのも、このような脈絡からである。

さらに、洪錫鍱(ホン・ソクヒョン)駐米大使は22日付の朝日新聞との会見で、「鄭長官と金総書記との会見でまだ公開されていない情報を受けた」ことを明らかにした。これに先立ち、鄭長官は17日、「(韓国側の)重大提案を説明し、金総書記が研究して答えを伝えると言った」と述べた。ならば、平壌会談だけでなく今回の閣僚級会談でも、「たまねぎの皮」のように、さらに剥かなければならない内容があるのではないか、と疑問を持たざるをえない。すでに本欄で指摘したように、政府が国内外に隠している「水面下の駆け引き」があるならば、より大きな問題である。