Go to contents

[社説]外交・安保、結局は人が問題だ

Posted June. 07, 2005 06:23,   

한국어

辞意を表明した高泳耈(コ・ヨング)国家情報院長の後任人事に時間がかかっている。大統領府は、3人の候補をめぐり終盤の検証作業中だという。人事結果によっては、外交安保チームも一部改編されるものと予想されている。急を要する北朝鮮核問題の解決と韓米同盟の未来のためにも、国民が信じて安心できる人物でチームが組まれることを望む。外交安保も結局は、人が問題である。

現政権発足後、外交・安保の中心軸である韓米同盟があちこちで破裂音を出したことも、人を誤って起用したことに大きな原因があると我々は考える。大統領との親疎関係や、理念的同質性の如何を離れ、国際情勢を正確に読み、「実用主義」の姿勢で韓米同盟を管理できる人物を重用していたなら、不必要な葛藤と摩擦を減らすことができたはずだ。

平素の関心分野から察して、国際政治の流れに精通するとは言い難い人物たちが関連情報や機構を総括したことから、むしろ不信だけを育てたという指摘は妥当性がある。人権弁護士出身が国家情報院長を務め、国家情報院のイメージ改善のためには一助があるかも知れないが、最後には「韓国は信じられないので、情報を共有できない」という言葉を聞かなければならなかった。いままで北朝鮮だけを見てきた学者が一瞬にして国家安全保障会議(NSC)責任者になり、「協力的自主国防」や「東北アジア均衡者論」など、熟してもいない構想を連ねたことが、韓米同盟の弛緩を煽ったことも事実だ。

これを機に、NSCが中心となっている外交安保システムへの、全面的な再整備がなされなければならない。大統領諮問機構として外交通商部、国防部、統一部間の政策調整に止まるべきNSCが、これらの省庁の上に君臨し、具体的な政策の執行まで担っている体制は確かに誤っている。

しかし、重要なのは人である。理念的に偏向していない人物、専門性と多様性を兼備して、いかなる状況でも国益優先の原則を守って実践できる人物を探して起用しなければならない。感傷的自主と時代錯誤的反米に影響を受けた蓋然性が少しでもある人物に、国家の安危を任せては決していけない。