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「社会のお陰で成した財産を子女に残すのは恥ずかしいこと」

「社会のお陰で成した財産を子女に残すのは恥ずかしいこと」

Posted June. 06, 2005 06:32,   

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「従業員と社会のお陰で成した財産を、そのまま子女に残すのは恥ずかしい行動です」

米国で成功した代表的アジア系実業家の一人である李鐘文(イ・ジョンムン、77)アムベックス(AmBex)会長は先月31日(現地時間)、ニューヨークのウォルドルフ・アストリアホテルで行なわれたアジア・ソサエティー選定の「05年今年の人物」授賞式でこのように述べた。

中央(チュンアン)大法学部を卒業し、鍾根堂(チョングンダン)製薬の専務まで勤めた後、1970年に米国に渡った李会長は1982年、54歳の時、ソフトウェア開発業者「ダイヤモンド・マルチメディア・システムズ」を設立し、アップル・コンピューターとIBMの互換システムを開発するなど、シリコーンバレーの成功神話を作り上げて来た立志伝的な人物。

李会長は1995年、自分が所有していた全ての株式を出して「李鐘文財団」を設立し、これを通して奨学、文化支援などの社会事業活動を活発に行っている。当時、李会長の所有していた株式評価額は4000万ドル以上だったそうだ。

財団関係者によれば、「李鐘文財団」が支援する資金は、韓人学生への奨学金や「北朝鮮住民に世界の実状を知らせる活動」にも使われているという。

彼は「今年の人物」授賞式が終わった後、海外の韓国系マスコミとのインタビューでも、「子女には一銭も残さず、財団にも関与できないようにするつもり」と強調した。彼は、自分が財団理事長職を受け持ったことに対しても、「今は財団の運営方向を決める役目をしているが、将来は理事たちの意志によって運営されるようにする」と繰り返し述べた。

社会還元に対する彼の意志はそれほど確固だ。彼は1994年、サンフランシスコのアジア美術館が財政難に瀕した時、個人寄付では最高額である1500万ドルを寄付したこともある。

李会長は日頃、「米国ではアジアが欧州に立ち後れていると認識されている。これを解消するためには、アジアの長年の歴史と文化を紹介しなければならない」と主張し続けて来た。



洪權憙 konihong@donga.com