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[オピニオン]KBSスタイル

Posted June. 03, 2005 06:40,   

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「BBCは、女王とビートルズの間のどこかにある」とは、英国の公営放送BBCのことだ。高品質放送の代名詞として英国国民から絶大な信頼を受けていたBBCにも危機が訪れた。相次ぐニューメディアの登場により、放送の希少価値が落ち、勢力を拡大してきた民放の挑戦に直面している。ついに、BBCは構造改革という切り札を出した。2万7000人にのぼる職員のうち4000人を削減するという内容だ。放漫な経営に対する視聴者の叱咤にひざまずいたのだ。

◆BBCと共に公営放送の代名詞とされている日本のNHKは、職員による制作費着服の不正が発覚し、名声に傷がついた。当時の海老沢勝二NHK会長が放送に出演し、「国民の受信料で運営されるNHKで、起きてはならないことが起きた」と謝罪したが、視聴者の憤りを抑えることはできなかった。結局、海老沢会長は退陣に追い込まれ、今年初めて前年比マイナス予算を編成したが、日本国民の受信料拒否の動きは続いている。

◆韓国の公営放送であるKBSも、あいにく両放送局と同じ時期に危機を迎えた。KBSは、昨年の638億ウォン赤字に続き、今年も800億ウォンに近い赤字が予想される。しかし、KBSが掲げた経営革新対策は、BBCやNHKとは異なる解決方法となっている。BBCは放漫な経営の見直しに、NHKは信頼回復に焦点を合わせたが、KBSは受信料引き上げと中間CMの許可を要求している。放漫な経営による赤字を国民に負担させるという無礼さだけが目立ち、経営陣の責任意識や視聴者への申し訳無さは見当たらない。これが「KBSスタイル」なのか。

◆賃金削減や人員削減なども約束したとは言え、受信料を引き上げるための形式的な措置に過ぎない。事実、長い間、国民の信頼を築いてきたBBC・NHKと、常に公正性が問われてきたKBSとでは比較の対象にならない。それにもかかわらず、KBSがスリム化より受信料引き上げにこだわるというのは、まだ視聴者を怖がっていないことを意味する。

洪賛植(ホン・チャンシク)論説委員 chansik@donga.com