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「牛乳50個をもらいました」

Posted June. 02, 2005 06:37,   

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大邱市逹西区(テグシ・タルソグ)のA中学校2年生のチェ(15)さんは数日前、たいへん困惑してしまった。

両親が生活保護対象者なので給食費を免除してもらうチェさんは同日、学校で2ヵ月分の給食である200mlの滅菌牛乳50個を支給され、下校する時、箱に入れて持ち帰った。

チェさんは、「滅菌牛乳だから家において飲んでも腐らないけど、学校で友達の目の前で箱ごと牛乳を渡されたので恥ずかしかった」と言った。

このような事実は、本報の読者Pさんの情報提供で知られた。

Pさんは、「隣人であるチェさんの両親が、『娘が滅菌牛乳箱をもらってきては、恥ずかしかったと言った』と心を痛めていた。ひど過ぎると思った」と言った。彼は、「子どもたちのためという主旨で支給される無料牛乳給食が、食糧配給を受けるような感じを与え、むしろ心を傷つけたようだった」と言った。

本報が情報提供を土台に全国的に取材した結果、このようなことはチェさんだけ経験するのではなかった。牛乳団体給食をしない学校の場合、大半が似たような状況だった。

農林部と教育人的資源部(教育部)は牛乳消費基盤を広げ、学生たちの健康のためという目的で、小学校に続き、今年からは中学校まで底所得層子女を対象に牛乳無償給食を拡大した。今年の支援対象学生は全国16市道の小中学生28万人。

しかし、牛乳無償給食対象者がこの学校のように10〜30人に過ぎない場合、学校で毎日1個ずつ与えるのが煩わしいのでまとめて配っている。

教育部は市道教育庁を通じて滅菌牛乳を提供する場合も、半月分以上はまとめて学生に与えないように指針を下したが、配達費用など現実的問題があるためよく守られていないという。

大邱南部教育庁関係者は、「家に配達するのが原則だが、対象者が少なければ、牛乳供給業者らが学校に一括して配達する場合が生ずる。牛乳単価に配達費用まで含まれているが、家庭配達を強制するのは難しい」と言った。

これに対し、大邱のある牛乳供給業者側は、「担当区域内に配達する家が200世帯ぐらいはなければならない。たった何十人にいちいち配達するのは難しいので、学校に任せる場合が多い」と言った。

農漁村の場合には、牛乳無償給食対象学生が少なく、一般学生たちも否応なしに牛乳を飲まなければならない場合まである。

忠清南道舒川郡(チュンチョンナムド・ソチョングン)のB中学校の場合、8人が牛乳無償給食を申し込むと、近くの牛乳代理店で、「人数が少ないので配達できない」と通報して来、結局、一般学生まで含め50人余りが一緒に牛乳を飲んでいる。もちろん一般学生たちは牛乳代を出している。



李權孝 boriam@donga.com