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「独走」「共和国」…三星が否定的イメージ改善に本腰

「独走」「共和国」…三星が否定的イメージ改善に本腰

Posted June. 01, 2005 06:50,   

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「私たちは何を誤ったのか、なぜこのような非難が声が出ているのか、真剣に考えてみましょう」

李健熙(イ・ゴンヒ)三星(サムスン)グループ会長は最近、系列会社の社長団に「三星の独走」「三星共和国」「三星の国」という言葉が出てきた理由を虚心坦懐に研究してみるように指示した。具体的に三星に対する批判の根拠と対処のあり方を検討してみるように指示したという。

「韓国の看板企業」三星。海外で競争力のあるグローバル企業として位置づけられていながらも、国内の一部からは非難の矛先を向けられている理不尽な状況について、三星が悩み始めている。

●社長団会議の討論主題に

三星グループは1日午前8時、李鶴洙(イ・ハクス)構造調整本部長がソウル中区太平路(チュング・テピョンノ)の三星本館会議室で社長団会議(水曜会)を開き、三星に対する批判のあり方と解決策を探る。同会議には系列会社の社長団20人あまりと構造調整本部のチーム長クラス以上9人が出席する。

通常、招待講師の1時間くらいの主題発表後、30分間の討論と続くが、同日は招待講師抜きで出席者たちの泥沼会議となった。

系列会社の社長らはこの1週間、各界各位のオピニオンリーダーの意見を収集するなど、必死で解決策に取り組んできた。李本部長は会議結果を直ちに李会長に報告するものとみられる。

水曜会で敏感な案件を取り扱うようになった直接の契機は、高麗大生による李会長の高麗(コリョ)大学名誉哲学博士号の授与式妨害騒ぎ。

構造調整本部のある役員は「高麗大騒動以来、世論は全般的に三星側に傾いているが、一部の市民団体とマスコミからは三星を非難する声が引き続きあがっている。そのため、三星寄りの声ばかりあるわけではないということに気がついた」と述べた。

三星の内部からは、輸出を通じて国家経済に貢献した功は評価されず、コーポレートガバナンスや労組問題など、否定的な側面だけを取り上げて強調し三星を非難する一部の世論に対して、不満の声が出ている。

同社の関係者は「三星が『総なめ』をしているとか、『三星の国』『三星共和国』といった感情的な言い回しが目立っているのが問題だ」と指摘した。

三星は昨年ベースで輸出割合の20.7%、株式市場の時価総額割合の22.4%に上るほど、質的・量的両面で韓国経済に占める比重が圧倒的に大きい。

●悩みの種は?

三星が人材確保のために、法曹界や官僚出身、ジャーナリストなど、各分野の要人たちを次から次へと迎え入れるのに対し、国民は厳しい見方で神経を尖らせている。三星系列会社の幹部は「必要な人は手がかかっても、とことん説得して迎え入れるべきだというのがグループの方針だ。外部人材のスカウトに対してひねた見方をするのは理解に苦しむ」と不満を漏らした。

問題は三星が「目をつけた」コア人材に対し、他のグループとしては手の届かないスカウトの条件を提示するということ。全国経済人連合会議のある役員は「人材プールが形成されていない状況で、高級人材に対してしかるべき待遇をするのは前向きなことだが、彼らが韓国社会の『コネ』を用いて官僚社会と法曹界およびマスコミに顔を利かせたりすれば問題は深刻だ」と診断した。

●三星の独走に対する見方

三星グループの広報チーム長である李淳東(イ・スンドン)副社長は、「三星がトップ企業になったのは、国内の競争ではなく、グローバル市場で勝ち抜いたからだ」と三星に対する過剰なけん制に憂慮を示した。

三星のある元役員は「三星が一生懸命働いて雇用を創出し、より多くの税金を納めれば、それこそが愛国だ。三星の成長は政府の人為的な支援によるものではないが、2位と3位、ひいては競争で生き残れなかった企業にも気を配るのが必要だ」と注文した。

経済省庁のある高官は「三星の最高経営社(CEO)らは、三星が間違えれば国が揺らぎかなないという心構えで経営に従事すべきだ」と指摘した。

財界では、韓国経済における三星の位置づけと役割を認めながらも、一部の三星の役員・職員たちが見せてきた「横柄で独善的な物腰」が非難の火種になったと分析する向きもある。



崔永海 yhchoi65@donga.com