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[社説]現代車を救世主にするアラバマ州

[社説]現代車を救世主にするアラバマ州

Posted May. 23, 2005 03:31,   

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米アラバマ州が現代(ヒョンデ)自動車現地工場の竣工を歓迎し支援する姿は、政府と地域社会と企業の関係について多くのことを考えさせる。工場が建てられたクレンショー・カウンティの住民らは、「ソナタは外国製ではなく国産だ。我々はみんなソナタに乗らなければならない」と言う。住民は韓国人社員の家庭の後援者になると進んで申し入れ、文化祭りを開き、教会や学校まで歓迎行事を開く。アラバマ州は現代に対して2億5280万ドルの税金を減免し、工場進入路の建設に積極的に乗り出した。すべてが2000余りの働き口を作ってくれたことに対する報酬だ。

アラバマ州政府は4万人に働き口を提供したベンツ、ホンダ、現代などのため、教育と勤労者研修プログラムまで変えた。ワシントンポストは現代車の工場竣工に合わせた記事で、「アラバマ州はこれら自動車メーカーを救世主と見ている」と報道した。現代車は国内では強い労組に悩まされるが、アラバマ工場では勤労者に「労組は要らない」と言われるという現地発の報道もあった。

フォード、GM、ダイムラークライスラーのような米ビック3自動車メーカーは、全米自動車労組(UAW)の圧力を受けて、1時間当たり賃金が20ドルを超えていることに比べて、現代は時間当たり14.46ドルで始める。ビック3は退職者80万人と家族に毎年110億ドルの年金と医療保険を支給しなければならない。こうした高コストで競争力を失ったGMとフォードの社債が、このほど投資不適格のジャンクボンドに転落した。

米自動車工業のメッカだったデトロイトで健全な勤労倫理が衰退したことを受け、自動車会社は勤労者が汗を流しながら働く南部に工場を移している。世界市場で競争する大企業には国籍も故郷もない。勤労精神が生きていて、規制の代わりにインセンティブが多いところを求める。経営権介入と規制にこだわる韓国の労組と政府が直視しなければならない現実だ。

現代車アラバマ工場の竣工式が行われていた時に、現代車を育て上げた鄭世永(チョン・セヨン)氏がこの世を去った。現代車が故人の業績を乗り越えてトヨタ、ホンダ、日産以上に米国で成功することの期待する。