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検証・北朝鮮核実験の行方 核保有国の地位と体制結束が狙いか

検証・北朝鮮核実験の行方 核保有国の地位と体制結束が狙いか

Posted May. 08, 2005 23:22,   

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北朝鮮が地下核実験を準備しているという観測が、米国内で依然として提起されている。しかし、今までの兆候では、本当に北朝鮮が核実験を実施しよとしているのか、真意が明確でないところもある。

北朝鮮はなぜ核実験をしようとしているのか、また北朝鮮が核実験を実施した場合、韓国と米国はこれをキャッチできるのか。

▲核実験をなぜするのか〓北朝鮮の核実験準備が事実である場合、これは開発した核兵器がまともに作動するのかどうかを確認することが1次的な目的だろう。

北朝鮮は、すでに1990年代後半から核実験のすぐ前の段階である起爆装置実験を70回以上実施してきたが、核兵器を完成させるためには核実験が不可欠だ。

核兵器が性能を十分に発揮するためには、高性能爆薬を爆発させたあと、内部の核物質を100万分の1秒以内に結合させて核反応が起るようにしなければならない。微細な誤差でも生じると爆発は起らない。

高度の精密度が要求されるだけに、核兵器開発のためには少なくとも数回以上の核実験を通じて検証する必要があると専門家たちはみている。とくに、北朝鮮が保有しているとみられるプルトニウム(PU)弾は、第2次世界大戦で使われたのと同じような低いレベルのもので、ウラン(U)弾に比べて安定性が落ちるため、核実験は必須だ。

北朝鮮は、この他にも核実験を通じて核兵器を保有していることを国際社会にアピールすることで、核兵器保有国としての地位を確保しようとしているものとみられる。同時に内部の結束を図ることもできる。

▲地下核実験が多数〓核実験は、地下と水中、大気圏の内外など、空間の制約を受けずに実施することができるが、実験の隠密さと安全性を考慮して地下で行う例が一番多い。

地下核実験は、地震波とともに少量の放射性ガスが外部に漏れるだけで、空中音波が発生したり、放射能物質が流出することがないため、明確な証拠を残さないからだ。1945から1998年まで、全世界で実施された約2050回の核実験のうち、74%が地下核実験だった。

通常の地下核実験は、核兵器の威力によって、地下数百メートルから1kmの地点に空洞を作って、その中で実施している。地下空洞は、核兵器爆発の威力を10〜14%減少させので探知が困難だ。

北朝鮮は、地下80m以下の地点に数多くの軍事基地を構築しており、小規模の核実験のための空洞掘削は支障なくできるというのが韓米両国の情報当局の判断だ。

▲韓米の探知能力〓北朝鮮が地下核実験を実施した場合、まず地震波が、韓米の情報当局に捕捉される。地下核実験による地震波は、一般の地震による波形とはっきりと区別され、発生位置も違うため、実験後、遅くても2、3分以内には全国30ヵ所余りの地震観測所で判別が可能だ。

休戦ライン一帯には、1990年代末、北朝鮮の核実験を探知するための地震観測器が集中的に配置されていると言われている。第2次世界大戦当時、日本の広島と長崎に投下された核爆弾(20㌔トン級)よりもはるかに小規模の0.25㌔トンの核兵器が爆発した場合でも、3800km離れた地点で探知できるほど、地震観測の精度は高い。

0.5mの大きさまで識別できる米国の偵察衛星は、実験に前後して地表面を精密に撮影し、核実験の有無を判断する。また在日米軍が保有しているRD−135などの特殊偵察機が東海(トンヘ:日本海)上空を飛行しながら地下核実験後に発生する微量の放射性ガスを検知し、核実験の有無を確認することができる。

従って、北朝鮮が秘密裏に地下核実験を実施するのは不可能だ。



ysh1005@donga.com