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思い出づくりを「有意義に」

Posted April. 28, 2005 23:40,   

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28日は李舜臣(イ・スンシン)将軍の誕生460周年を迎える日だ。日本の独島(トクト・日本名竹島)領有権主張や歴史教科書問題で、民族の自尊心が大いに傷つけられているこのごろ。そのゆえに、壬辰倭乱(イムジンウェラン・文禄慶長の役)で数百隻の敵船を打ち破った亀甲船(コブクソン)のような愉快・爽快・通快な懲らしめを望み、われわれは将軍に似た英雄の出現を心待ちにしているかもしれない。

歴史の中の李舜臣に現実で会うには、旅行に勝るのはないだろう。 23戦全勝という壬辰倭乱中の海戦での赫々たる戦果、陰謀による苦難や官位のないまま戦場に出た白衣従軍、元均(ウォン・ギュン)の大敗や明梁(ミョンりゃン)海戦での雪辱、7年戦争に終止符をつけた露梁(ノリャン)海戦での大勝、そして壮烈な戦死…。まるで映画のような将軍の生涯が青い海に溶け込んで今でも受け継がれている閑麗水道(ハンリョスド)の南海郡(ナムヘグン)に旅立つ。

首都圏から南海に行く早道は大田・統営(テジョン・トンヨン)高速道路だ。その終りは南海(ナムヘ)高速道路につながる珍州(チンジュ)分岐点。この南海高速道路に乗ると、麗水(ヨス)、広陽(クァンヤン)、順天(スンチョン)、砂川(サチョン)、統営(トンヨン)、巨済(コジェ)に寄ることができる。ここから広陽に向かって方向を切る。その後、南海高速道路から降りたらチンギョインターチェンジ(ハドン)。南海に行く前にハドンのクムオ山(海抜849メートル)に立ち寄るためだ。

●クムオ山の頂上から見下ろす多島海(タドヘ)は絵になっている

その付近で一番高いこの山。山頂までアスファルトが敷かれており、山岳道路を車で走って簡単に登れる。山頂に近づくと、島々が点々と浮かぶ多島海の素晴らしい風景のパノラマが広がる。これだけの海の風景が楽しめる場所も数少ないだろう。

残念ながらハドンと南海の島を結ぶ南海大橋(ハドン〜南海)は、山に隠れて見えない。大橋の下を流れる海が、7年に及んだ壬辰倭乱の最後の海戦であると同時に、将軍が最期を遂げたあの戦場、「露梁」だ。

急いで車を走らせ南海大橋を渡った。南海を島から陸続きにに変えたこのアーチ型のつり橋は相変らず美しく、その下の海は速い流れで白い泡沫をつくっていた。橋を渡り、下のボート乗り場に降りて行った。将軍の家の霊廟と将軍の肖像を祭る忠烈祠(チュンリョルサ・南海郡ソルチョン面ノリャン里)があり、手前の船乗り場には亀甲船の模型もある。

石の階段を上がったところに忠烈祠がある。露梁の狭い海と南海大橋が一望できる見晴らしのいい丘の上にある。忠烈祠は将軍が殉国から34年後の1632年(仁祖10年)に、彼を慕っていた士たちによって建てられた。忠烈祠には将軍の肖像や露梁の戦いを描いた絵などが保管されている。

忠烈祠を後にし、南海を一周できる19番国道に乗った。3キロほど走ったところに、李落祠(イラクサ)という案内が目に入ってくる。李落祠は李舜臣将軍の遺体が運ばれ初めて陸に上がったクァンウム浦にある。李落祠は牙山(アサン)懸忠祠(ヒョンチュンサ)と南海忠烈祠と並んで将軍を祀る3大祠堂の1つだ。

露梁海の速い流れを巧みに利用し、誘引した敵船を取り囲んで猛攻撃を浴びせたクァンウム浦。大接戦の最中、将軍は敵軍からの流れ弾に倒れ、その遺体は現在、李落祠が建っている松林に運ばれた。

李落祠入口の駐車公園には次のような言葉が刻まれた石が立っている。「前方急、愼勿言我死。」「目下、戦闘を急いでいるので、私の死を告げるな」といった将軍の遺言だ。将軍としての強い責任感や深い愛国心が伝わってくる。

●くねくねの19番国道…島の傾斜面に沿う棚田の風景

生い茂る森の一本道を歩いて海に向かうこと10分。道は李落祠を通り過ぎてクァンウム浦が見下ろせる小高い丘の展望台までつながる。李落祠には朴正煕(パク・ジョンヒ)元大統領が書いた「大星隕海」(大きい星が海に落ちる)の看板がかかっている。展望台は激戦場だったクァンウム浦を眺めることができるよう、2階建てで樓閣の形につくられて。下には激戦の状況を教える地図と説明がある。

将軍の遺体は李落祠に3日間安置されていた。その後、忠烈祠に移されたが、90日後再び忠清南道牙山の懸忠祠に移された。牙山はソウル生まれの将軍が幼年期を過ごした地で、第2の故郷のようなところだ。

春を迎えた南海の風情は心を和ませてくれる。南海邑を過ぎて19番国道沿いに位置するチョゴク村の水辺には赤いチューリップや黄色い菜の花が原色の波を作り出し、島の野原は収獲を間近にした、青い葉をまっすぐに出しているニンニクで緑の海に化していいる。春の暖かい日差しを浴びる閑麗水島の水色はこの上なくきれいで、刺身屋の水槽には脂の乗った旬の鰈がいかにもおいしそうに見える。カチョン海岸の険しい岸辺によりかかっているようなタレンイ村の棚田の光景は、南海一の絶景だ。

走っても走っても飽きない南海の海岸ドライブ。その最後は砂川に渡してくれる「南海のゴールデンゲートブリッジ」ともいわれるサムチョン浦大橋だ。タンハング橋、チャンソン大橋、ヌクト大橋、チョヤン大橋の4島を結ぶそれぞれ違う作り方の5つの橋が、南海旅行の終りを飾る。

●旅行情報

■尋ねる▲クムオ山のドライブ道(ハドン)〓南海高速道路のチンギョインターチェンジ〜1002番地方道〜2キロ〜クムソン寺入口(標石)〜村の道〜山の道(一本道6キロ)〜KT中継所(湧き水)〜0.8キロ〜山上▲カチョンタレンイ村(南海郡南面、darangyi.go2vil.org)〓南海大橋〜19番国道〜イドン面役場〜1024番地方道〜カチョン村(タレンイ村)▲南海郡庁〓www.namhae.go.kr、055−860−3801■食べる▲「チェドゥサンジャン食堂」〓金ムスンザ(65)さんが南海クム山(登山道入口の駐車場)で40年間も続けている郷土料理店。家庭菜園で栽培した野菜を手づくりのみそで味をつけ、旬の魚や海産物(牡蠣)に添えた定食の1人前が6000ウォン。団体の宿泊客向けの部屋もある。055−862−6022



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