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面白くない本はいや

Posted April. 20, 2005 23:13,   

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韓国の大学生たちは、人文・社会科学の書籍よりは、小説を主に読んでいることが、調査で示された。

東亜(トンア)日報が、ソウル大、高麗(コリョ)大、延世(ヨンセ)大、釜山(プサン)大、慶北(キョンブク)大など全国の14大学から、2000〜04年の5年間、大学図書館の図書貸出情報を入手し分析したところ「最多貸出図書20」のうち、人文・社会科学書籍は1冊だけだった。残り19冊は小説で、とくにファンタジー・アクションや推理小説が13冊にのぼり、「読書偏食」の現象が深刻化していることが分かった。

14大学の図書貸出回数をまとめた順位で第1位になったのは、インターネットに連載され、爆発的な人気を博したチョン・ドンジョのファンタジー小説『墨香(ムクヒャン)』だった。同書は、主人公の墨香が武林の最高者になり、ファンタジー世界を評定する、という物語。

20位内にランク付けられた唯一の人文書籍は、ローマの興亡と盛衰を現代的な観点から再解釈した塩野七生著『ローマ人の物語』。内容の展開が、小説のように興味深く、やさしく、おもしろい本を好む大学生の読書傾向が、そのまま反映された、というのが専門家の分析だ。

山岡荘八の日本版三国志にあたる『徳川家康』をはじめとする日本書籍の躍進も目立つ。2000〜03年、14大学の年度別の総合順位では、日本人作家の本2、3冊が20位内に入ったが、04年の総合順位には『ローマ人の物語』と『徳川家康』をはじめ、『冷静と熱情のあいだ』、『きらきらひかる』(以上、江国香織著)、『キッチン』(吉本ばなな著)の5冊が入っている。

出版市場で大人気を博した『朝型人間』シリーズ(税所弘)や『禍』(ティック・ナット・ハン)など処世・瞑想・経営書籍が貸出順位の20位内に入れなかったのも特徴の一つ。図書出版エコーリブルの朴在煥(パク・ジェファン)代表は、「大学図書館の貸出順位を見てみると、全体的に、社会的問題にそれほど関心がない新世代の傾向が、反映されている」と話した。