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フロント世話役から最強采配まで TGチョン・チャンジン監督

フロント世話役から最強采配まで TGチョン・チャンジン監督

Posted April. 18, 2005 23:28,   

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いつも前に付けていた「初心者監督」という言葉は取ってもよさそうだ。

ここ3年間で優勝2回、準優勝1回。このくらいの成績なら、名将と呼ばれるのに遜色はない。しかし、彼は「とんでもない。何もかもすばらしい選手たちに恵まれた結果」だと、謙遜する。

プロバスケットTG三宝(サンボ)のチョン・チャンジン監督(42)。17日、KCCを下して頂点に上り詰めた後、彼は優勝を祝う打ち上げの場で、歌謡曲「コルモッギル(路地)」を歌った。

楽曲名のように、彼のバスケット人生は「エリートの大道」とは程遠いものだった。高麗(コリョ)大学卒業後、10年以上の歳月を、実業チーム三星(サムスン)で主務とフロント職員として選手たちの世話役に漬かりきりだった。その仕事をしながら、バスケットコートの生存法則に目覚めて行った。実力があるか、さもなければ実力のある人を自分の味方につくらなければ生き残れない、ということだった。

体験で覚えたものを生かして、チョン監督は短い指導者生活の中でもハイピッチで適応して行った。持論は「知らなくて聞くのは恥ずかしい事ではない」だという。先輩後輩を問わず、役に立ちそうなことなら、誰であろうと助言を求めることを厭わなかった。選手たちとも頻繁にミーティングを開き、戦術についても一緒に議論を交わしながらチームワークを作った。金ジュソンは、「監督は、最初から『我に従え』という方式ではなく、選手たちの参加させることでより大きな効果を引き出している」と話している。

とは言っても、エリートコースを歩んできた他の監督たちに対するコンプレックスはないのだろうか。彼は優勝が決まった後、コーチのジェイ・ハンプリ氏と抱き合って涙を流していた。「正直に言って、他の指導者たちが自分のことを同じ監督と認めてくれますかね。それでもジェイ氏は違いましたね。感謝の気持ちでいっぱいでした」。

100kgを超える体重のチョン監督は、大柄の外見とは似合わず繊細な性格の持ち主だ。勝負への悩みで夜遅くまで寝付くことができない。熟睡できるのは、夜間試合を勝った日、バスで移動する間の1、2時間くらいだ。選手たちの食事までチェックするほど、きめ細かい。

チョン監督は、現在、各チームのスカウト対象の第一位に上がるほど大人気を実感している。しかし、当の本人は「今の自分を作ってくれたTGとの義理を捨てるわけにはいかない。もっと優れた外国人選手を獲得して、自由契約選手で解放されるシン・ギソンとも再契約を取り付けて、もう一度TGで頂点に立ちたい」と抱負を語った。

チョン監督は、自ら優秀な選手たちに恵まれた「福将」と表現する。しかし、いくら優秀な選手たちが集まっていても、それをまとめる采配があっての話だ。チョン監督の成功物語が引き立って見える所以である。



kjs0123@donga.com