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財布の紐引き締める中高年…老後への不安が理由

財布の紐引き締める中高年…老後への不安が理由

Posted April. 07, 2005 22:59,   

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主婦の金(51歳・全羅北道全州完山区孝子洞)さんは、月平均200万ウォンずつ支出していた生活費を、今年から150万ウォンに減らすため「消費構造調整」に入った。中小企業に勤める夫(55)の月給400万ウォンのうち、半分を占めていた生活費を大幅に減らした。子どもの学資金の融資返済金50万ウォンを除けば、純粋な生活費は100万ウォンに過ぎない。

金さんは結婚以後20年間毎年出かけていた夫婦旅行も今年からあきらめて、一ヶ月に一度ずつ通っていた美容院にも行かないことにした。染色も5000ウォンの薬を買って自分でやる。

金さんは「夫がいつ仕事を辞めさせられるかわからないのだから、必ずしも必要なものでなければ買わないことにした。今すぐ使う金に困っているわけではないが、老後のことを考えれば今でも間に合わないかも」と述べた。

2000年代になって50代以上の中高年層が財布の紐を引き締めている。引退後に対する不安から消費を大幅に切り詰め、貯蓄を増やしている。

統計庁の調査によると、仮処分所得のうち消費性支出の比重を現す平均の消費性向は、ここ数年間50歳以上の年齢層で急減した。

50〜54歳の消費性向は00年に82.9%だったものが、03年75.7%で7.2ポイントも低下している。

04年には78.1%と増加したが、これは消費が増えたより所得が減ったからだ。昨年1年間の消費者物価は3.6%上昇したのに対し、同年齢層の月平均仮処分所得は276万4000ウォンから276万7100ウォンで3100ウォン(0.2%)増に止まっている。

55歳以上の消費性向も00年76.1%から昨年は69.4%と落ち込んだ。

銀行に勤めて今は建設施工会社を営む朴氏(56・ソウル陽川区木1洞)は、6年前の銀行マンの時代よりも貯蓄を3倍に増やした。

彼は「低金利時代を迎え、引退前まで貯めるべき目標貯蓄額が大きく増えており、サラリーマンの友人たちもいつ会社から追い出されるかわからないという疑心暗鬼の気持ちから貯蓄を増やしている」と述べた。

1996年9.53%だった1年満期の定期預金金利は、最近3.55%まで低下した。1996年に3億ウォンを銀行に預ければ、税金(16.5%)を除いて月198万9400ウォンの利子をもらったが、このごろは73万4800ウォンしか受け取れない。

韓国銀行(中央銀行)の調査総括チームの申雲(シン・ウン)次長は「日本の不況が10年以上長引いた一因は、老後生活への不安感が若年層にまで広がり、消費を減らして貯蓄を増やしからだ。韓国でも中高年層が消費を差し控える現象は、相当期間続く可能性が高い」と説明した。

♦ 平均消費性向

一世帯が稼いだ所得の中でいくらを消費するかを表す指標。消費支出額を仮処分所得に分けて百分率に表示する。仮処分所得とは、全体所得で税金、国民年金、利子および保険料など、非消費性支出を引いたもの。仮処分所得のうち、支出していない残りは貯蓄するため、平均消費性向と家計貯蓄率をかければ100%になる。



eye@donga.com changkim@donga.com