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[オピニオン]「天皇DNA」

Posted April. 01, 2005 22:58,   

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日本の首相の中で「舌禍首相」をあげるなら、断然、森喜朗元首相(00年4月〜01年4月在任)である。「日本は当然、天皇を中心とした神の国だ」という00年5月の発言が、代表的な例だ。野党は、憲法上の主権在民と政教分離の原則を否定する発言として、一斉に反発した。屈しなかった森首相は、数日後の選挙遊説で、「野党が勝利すれば国体を守ることができない」と述べ、またも苦境に陥った。「国体」は天皇中心の国家体制を意味する。

◆政治的に問題が多い発言だが、日本人の内心はどうか。韓国をよく知る日本のある知識人に聞いてみた。「天皇は、日本人にとってどのような存在なのか」。彼は「宗家の主と同じだ」と答えた。「普段は別に意識しないで暮しているが、他人が必要ないとか悪口を言えば、気分が悪くなるどころか、宗家の主と似ていると感じてくる」という説明だった。日本で天皇は、宗家の主以上である。

◆日本には、天皇に関連する休日が3日もある。2月11日の建国記念日は、初代の天皇であるとされる神武天皇が、紀元前660年に即位したものと「推定する」日だ。7月20日の「海の日」は、1876年に明治天皇が、最新式の船に乗って北海道を経て横浜に帰港した日で、12月23日は現在の天皇の誕生日である。

◆日本に天皇関連の休日が1日さらにできるようだ。1日、日本の衆院内閣委員会は、現在「みどりの日(植木日)」になっている4月29日を「昭和の日」に変更する祝日法改正案を成立させた。4月29日は元来昭和天皇の誕生日だが、1989年1月に死去したことで、「みどりの日」に変わった。昭和天皇は、敗戦後の1946年1月1日に「神格」を否定し「人間宣言」をした。しかし、日本人の意識の中にはまだ「天皇は神」という「天皇DNA」が生きているようだ。「昭和の日」の知らせを聞いて、そんな思いがした。

シム・ギュソン論説委員ksshim@donga.com