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[オピニオン]糖尿病

Posted March. 15, 2005 23:52,   

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糖尿病のラテン語である「diabetes mellitus」は「甘い噴水」という意味だ。意訳すると、「甘い味のする尿を多量に出す病気」になる。文献では、紀元前3500年頃のエジプト・パピルスに糖尿病に関する初の記録が登場するという。糖尿病は1921年、犬のすい臓から血糖を減らすインシュリンが見つかり、治療への第一歩が踏み出された。しかし、「死ぬ日まで管理を必要とする病気」という通念通り、確実な完治の秘法はまだ見つかっていない。

◆韓国で糖尿病患者が400万人を超えたという。一年間50万人以上が新たに発症し、このペースなら、2030年には糖尿病患者が総人口の14.4%である722万人にのぼるという警告だ。「糖尿津波」とまでいわれているから、状況の深刻さがわかる。糖尿病は「先進国病」といえる。過度な栄養摂取に比べて足りない運動量がその原因であるためだ。韓国が先進国と肩を並べるようになったのはいいことだが、その負の遺産まで抱え込んだのはうれしくない。

◆国レベルでの対策づくりが急がれる。これまで、糖尿病関連予算は年間12億ウォン程度に過ぎなかったというのは、これといった対策がなかったことを意味する。体系的な糖尿病の予防及び管理事業を展開している米国、日本などとは対照的だ。いわゆる「先進化」をスローガンに掲げた政府なら、このようなところにまず予算を使うべきだと思う。

◆何より重要なのは、患者自らの自己管理努力である。食餌療法を守り、規則正しい運動をするなど、個人の生活習慣までは国が責任を取ることができないためだ。貧しい時代、肥満は金持ちの象徴だった。しかし、社会構成員の大多数がある程度の豊かさを手に入れた今、肥満は自己管理を怠った証拠と見なされる場合が多い。これからは糖尿病に対する認識も、それと同じく変わっていくのではないか。専門家によれば、「徹底的な管理さえあれば、糖尿病は日常生活には支障をきたさない」という。

宋文弘(ソン・ムンホン)論説委員 songmh@donga.com