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[社説]大統領の希望が国民の希望になるためには

[社説]大統領の希望が国民の希望になるためには

Posted February. 25, 2005 22:56,   

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盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領は就任2周年を迎えた国政演説で「先進」という新しい課題を取り上げた。これ以上遅れる前に先進韓国に向かわなければならないし、そのためには先進政治、先進経済、先進社会にならなければならないというのだ。正しい現実診断で処方だと言える。特に先進韓国に向かう二つのルートとして、市場経済と民主主義を指摘したことは、変化した大統領を実感させるところである。

盧大統領は「2年間で多くのことを感じて学んだ」とし、「つらかった経験が残り3年の国政をより成熟して運営できる土台になることを願う」と述べた。必ずそうなってほしい。これ以上の試行錯誤も問題だが、重要なことはやっぱり指導者のリーダーシップだからだ。

経済だけ見てもそうだ。大企業と中小企業、先端産業と伝統産業、輸出と内需、階層間の所得格差の両極端を解消すると述べたが、言葉で言うほど簡単ではない。中小企業を回復させるべきだということに反対する人はいないが、競争力を失った企業さえも抱えて行かなければならないのかは、別の問題だ。教育と医療の公共性を拡大しながらも産業的性格は生かしていくという話も同じだ。二つの政策目標は相反する属性を持っていて、ややもすると二つとも逃すことになる。

過去史と北朝鮮の核問題も同じだ。大統領は「真実と和解のために過去史を糾明しなければならない」と述べたが、過去史論争が政争に変質されるか、政略的目的のために利用される可能性があるため憂慮するのだ。北朝鮮の核問題はもっと明快に立場を明らかにしなければならなかった。「こちらを殴ろうとすると、あちらが気になって…」というように映っては困る。

結局は選択して集中しなければならない。いくつかの国政課題は優先順位を明確にして引っ張っていかなければならない。決定過程で発生する葛藤と対立を仲裁して、共同体が回復不能の状態に陥ることを防ぐのも大統領がすべきことだ。このような点から、市民団体に向けて「抵抗的参加より代案を提示する創造的参加」を要求して、大企業の正規職労働者に非正規職のための譲歩を促したのは望ましい。

盧大統領は大統領の脱権威化に寄与したという評価を受けているが、それがすべてではない。国の中心に立って利害関係を調整し、共に生きる共同体を作り上げる大統領にならなければならない。そうしてこそ、大統領の希望が国民の希望になることができる。