Go to contents

[オピニオン]家族別曲

Posted February. 10, 2005 22:45,   

한국어

伝統的な祝日のパワーとは散らばった家族を呼び戻し、家族の一員であることを考えさせることにある。苦労して故郷へ帰り祖先を祭り、家族や親戚に会う間に「私は決して世の中でひとりではなく、むやみに暮してはいけない」という自覚をするようになる。お年玉をもらうことに熱中している子どもたちも、知らず知らずの間に自分のルーツを悟るようになる。いろいろと損得を計算してみれば、お正月の期間の苦労と費用は、決して損ではない。

◆普段は家族が少なく、独身生活の人が羨ましくみえる。しかし伝統的な祝日の時になると、やはり家族の多いところが羨ましい。家中に家族がごった返し、一日中お客さんが出入りすることを見れば、食べなくてもお腹が一杯になる。お正月に弟子が先生の家を訪れて新年の挨拶をするのも他の国では見られない美徳だ。高校の恩師が亡くなってから10年が経っても、お正月にいつも奥様をお伺いして先生の写真に礼を言う弟子たちもいる。

◆お正月連休の特集番組のうち、9日午前に放送されたMBCテレビ特集「我々の正月は—うちの家族最高」で温かい感動を受けた。大家族制度を固持しながらも家族のため、家の地下にカラオケ施設を取り揃えた老父母や、年老いて生んだ子どもが安心して育つことができるように健康と美容にさらに気を使っているという中年夫婦、また養子に入った子どもを自分たちの人生の真の祝福だと言う、平凡な隣人の話に胸を打たれる。

◆中国の歌曲である正曲に対応して高麗(コリョ)時代以来、我が国の固有の歌を別曲と呼んだ。そのような点で韓国人におけるお正月は「家族別曲」を歌う日だ。多くの韓国人がお正月に故郷と家族に接した甲斐と感動から、また1年を生きていく力を得る。しかし、夫婦と子どもで構成された伝統的な意味での「典型的な家庭」は47.1%に過ぎない。夫婦だけの世帯が13.8%、1人だけの世帯が17%にのぼる。お正月が、家族の価値と大事さを今後も長い間持続させてくれることができるだろうか。カギはもちろん、お正月の時期に苦労する女性たちが握っている。

呉明哲(オ・ミョンチョル)論説委員oscar@donga.com