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[社説]完成段階で揺れる国策事業

Posted February. 04, 2005 22:47,   

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京釜(キョンブ)高速鉄道千聖山(チョンソンサン)トンネル工事が再び中止になる羽目になった。昨年にも、9ヵ月間、工事が中止となったことがあったが、今回、まったく同じことが起きたのだ。3ヵ月後、官民合同の環境評価調査結果が出ても、環境団体側が承服して工事が順調に進められるという保障もない。

環境評価調査は工事を始める前に徹底的にしなければならなかった。1992年、施工され、計13兆ウォンが投入された高速鉄道工事の環境アセスメント調査を、今になって再びしようという主張は受け入れられない。

京釜高速鉄道の大邱〜釜山(テグ〜プサン)区間が遅々として進まず、第1段階として開通したソウル〜大邱区間は赤字運営を免れずにいる。1日平均70億ウォンの損失発生を甘受しているにもかかわらず、国策事業が感性的環境運動に搖れているのは残念だ。環境団体が理由として出しているハコネサンショウウオ(Onychodactylus fischeri)は絶滅危機動物でもない。トンネルを作らず、迂回するようになれば、環境破壊はよりひどくなる。

セマングム事業も同じだ。10年あまりの調査を経て、1991年着工されたセマングム事業には、2兆ウォンをも超える予算が投入された。セマングム工事の核心である幅290m、高さ18mの防潮堤が、全体33km区間のうち92%の工程をみせ、2.7kmだけを残している。

現時点で重要なことは、セマングムを環境にやさしい方法で開発し、国家経済と全羅北道(チョンラブクド)民の利益になる方向へと用途を決めることだ。14年間工事が進められて来たのに、防潮堤がほぼ完成される時点になって、経済性を云々しながら論議を起こしてはいけない。

その上、工事中止をめぐる裁判所の仮処分決定が1、2審でそれぞれ違うように出て、より混乱を煽っている。裁判府は今回の1審本案訴訟で、環境団体の手を上げたものの、工事執行中止決定は下さず、工事を持続できるようにした。政府が環境にやさしく事業を変更するよう勧告する折衷型結論だ。しかし、1審勝訴で力を得た環境団体は今後、攻勢をより強めるとみられ、心配だ。

数兆ウォンが投入され10年以上進行した国策事業を阻止しようとする行為は、「環境極端主義」に近い。二つの国策事業の環境破壊を最小化し、持続可能な開発が行なわれるよう、全ての関係者が力を合わせなければならない。