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「実験室ベンチャー」代表の大学教授が80億ウォン寄付

「実験室ベンチャー」代表の大学教授が80億ウォン寄付

Posted January. 30, 2005 22:46,   

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大学実験室創業ベンチャー1号の「エスエヌユ(SNU)プレシジョン」の代表・朴喜載(パク・ヒジェ)ソウル大学工科大機械航空工学部教授が80億ウォン台の私財を使って「理工系立て直し」に乗り出した。朴教授は最近、自分が保有していた同社の株式100余万株のうち10%の10万株を、ソウル大学工科大に寄付したと30日明らかにした。これは28日のコスダックの終値(1株8万200ウォン)を基準に、80億余ウォンに達する大金だ。

朴教授は、「この基金は理工系教授と学生が研究開発した製品の商品化に支援される。具体的なビジョンを持って研究にまい進しているグループに役立ってほしい」と話した。

ソウル大学工科大は会議を経て、同基金を会社と朴教授の名前にちなんで「エスエヌユプレシジョン—朴ヒジェ研究基金」と命名し、審査委員会を設置して校内の実験室から出された製品の特許出願に向けた支援などに使うことにした。

朴教授は、「多様な産学協力活動が進められているように見えるが、実際には研究物は市場に出されず、論文の形でのみ残る場合がほとんどだ。これは政府や大企業の研究支援金が研究段階に限られているためだ」と指摘した。

朴教授が同社を設立した背景にも、こうした現実が影響を与えた。同社は1998年2月、朴教授とソウル大学工科大の機械航空工学部の大学院生らが立ち上げた。超薄膜トランジスター液晶表示装置(TFT—LCD)精密測定装備を作る会社で、現在世界市場でのシェアは1位だ。

朴教授は、「子供を産んだら育てる楽しみもなければならないが、現実は子供を産む過程のみが繰り返されている。研究開発者の立場では具体的な生産計画などが見えてこそさらに意欲が生まれるものだから、同僚と後輩らにそうした契機を与えてやりたかった」と語った。

ソウル大学の韓民九(ハン・ミング)工科大学長(電気工学部)は、「大学でも製品開発や収益性の創出を商業的な見方でのみ見ないで、応用科学や実用学問の分野では国家競争力の確保という側面でこれを積極的に育成する必要がある」と述べた。

韓学長は、「苦労して研究した新技術や優秀な製品が学術誌などに公開されれば、実際特許出願や使用は他の国、他の企業に素早く借用されるのが現実だ」と指摘した。

一方、朴教授は今後の会社運営と関連し、「コスダック登録会社になっただけに、全ての議決過程を株主と一緒に協議して進める。これから研究開発に売上高の10%を固定的に投資する」と話した。その上で、「今回の株式の寄贈は会社創立の当時から考えてきたことで、株価には影響がないようにした」とつけ加えた。



金栽瑩 jaykim@donga.com