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第2建国と民族分裂の分かれ道

Posted January. 28, 2005 22:38,   

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ブッシュ米大統領が宣言した「自由拡大」の初の実験場になるイラクの総選挙が、30日に実施される。

イラクにとっては、1958年に英国から独立して以来続いた独裁政権から脱し、初めて行なう民主選挙だ。

このため今回の総選挙は、第2の建国に向けた第一歩という評価も受けている。一方、シーア派とスンニ派クルド族が、政治の指導権争いに突入するため、民族分裂の火種になる恐れもあるという相反する分析もある。

今回の総選挙結果は、中東の政治地図に新しい色を塗る可能性もある。米国が新たな自由拡大の標的にしているイランの主導勢力(シーア派)は、総選挙の結果によって鼓舞されるか、萎縮する可能性がある。米国中東戦略の代表的パートナーであるサウジアラビアは、王政を継続して維持するべきか悩まざるを得ない。

▼総選挙の意味と課題〓今回の総選挙は、永久憲法を作る制憲議員275人を選ぶ。制憲議会の議員は、大統領と副大統領2人、実質的な最高権力者である首相を選出する。

イラク国民が国民投票で永久憲法に同意すれば、12月15日前に再び総選挙を行ない、新しい議会を構成する。

したがって今回の総選挙を通じて、イラクには米軍政及び暫定政府体制とは全く違った性格の新しい政治体制が発足する。イラク国民が自ら将来を決める構図が制度化されるのだ。

米政府は、今回の総選挙が、主権移譲の実質的な第一歩であり、米軍撤収の道を築くものとしばしば強調してきた。

ブッシュ大統領は27日、ニューヨーク・タイムズ紙とのインタビューで、「民主的に選出されたイラク指導者たちは、しばらく米軍が占領者ではない後援者として駐留することを希望するだろう」と話した。撤収の時期は先送りになる可能性があるが、駐留軍の地位が変わることを意味する。

問題は総選挙の結果だ。投票率が低調であるか、一部地域で総選挙自体が行なわれない場合、「自由主義拡大を通じて民主主義を伝播する」というブッシュ米大統領の構想は打撃を受けることになる。こうなれば、「圧制の拠点(outposts of tyranny)」の国家への効力が落ちるしかない。

▼分離主義の論議〓総選挙が近付き、分離主義論争が熾烈さを増している。総選挙後の分裂が深刻になることを予感させる。

シーア派指導者のチャラビ・イラク国民会議(INC)議長は27日、南部バスラ、アマラ、ナシリヤなどのシーア派地域を中央政府から分離して、自治地域として宣布することを主張した。南部3州がイラク石油輸出の90%を占めながらも経済的に苦しいため、中央政府の財政の20%をこの地域に配分すべきだという主張だ。彼の発言は、シーア派実勢政党の一つであるユナイテッドイラク連盟(UIA)の感情を代弁するものと解釈される。

国際紛争解決シンクタンクである国際危機グループ(ICG)は27日、イラク北部の油田地域であるキルクークのクルド族問題が、イラクの安定を脅かすだけでなく、内戦につながる恐れがあると警告した。



金影植  spear@donga.com