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ビオラ独立宣言

Posted January. 18, 2005 22:50,   

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「問:バイオリンを盗まれない方法は?答:ビオラケースに入れれば大丈夫だ。」

インターネット弦楽サイトで見かけられる「ビオラ・ジョーク」のうち一つだ。バイオリンより大きく音の低いビオラが人気のないことを容赦なしに皮肉っている。実際にそうなのか。

「米国と欧州では1990年代から、ビオラが人気楽器として浮び上がっています。作曲家たちがビオラのため創作する新作も、バイオリンやチェロより少なくないです。ビオラの奥深い音が、自然と内面を追い求める現代人の情緒に合うからです。」

ビオリストの李ジュンオさん(35)はこう言った。彼と仲間のビオリスト、李ミジャ(44)、チェ・スンヘ(34)、金ハヨンさん(32)がビオラだけで構成された4重奏団「クァトラ・ブラチェ」を構成し、29日午後7時半、ソウル江南区逸院洞(カンナムグ・イルウォンドン)のセラミックス・パレス・ホールで創立コンサートを持つ。「ブラチェ」と言うのは、ドイツ語でビオラを意味する。

「ビオラは深いベース(低音)から高音までを全部消化できるので、一つの楽器だけでもアンサンブルが可能です。これだけでもビオラがどんなに魅力ある楽器なのか分かります。」(李ミジャさん)

ビオラは大きいし重くて子供が演奏しにくい。大半のビオリストは幼い時バイオリンを学んでから、相対的に「人気のない」ビオラに方向転換をする。「クァトラ・ブラチェ」の4人はどうなのか。

李ミジャさんと金さんはバイオリン専攻で大学に入学したが、ビオラの音に惚れて専攻を変えた。チェさんは珍しくも高校1年、音楽を始めた時から、ビオラを一生のパートナーに迎えたケース。李ジュンオさんはバイオリンを専攻していたが、高校3年の時、「体格上、男子に合う」と周りから勧められてビオラに変えた。

「入学試験のためバイオリンからビオラに専攻を変える場合が多いのが事実です。バイオリンの技巧がより派手なので、入試関門をパスするには実際役に立ちます。」しかし金さんは、ビオラの深い音色では毎日毎日新しい面を発見しなければならないので、この楽器の本当の魅力が分からないまま専攻を変えるのは危ないと忠告した。

4人ともがインターネットで流れる様々な「ビオラ・ジョーク」をよく知っていた。「コンダクターがビオラ・パートに「ピアノ(弱く)」と指示しました。ところが相変らず音が大きかったんです。再び「ソロ(1人だけ)」と指示すると、誰が演奏したらいいのか分からなくて、何の音もしませんでした。」

チェさんは留学時代には、このようなジョークに腹を立てる師匠もいたが、いまはビオラの地位がかなり上がり、聞いても笑うだけだと言った。

「バイオリニストのピンカス・ジュカマンさんはビオラの深い魅力に惚れて、今は主にビオリストとして活動しています。1990年代はユリ・バシュメト、今井のりこさんなど力量あるビオリストたち多く登場し、ビオラの黄金時代を切り開きました。」李ジュンオさんは21世紀音楽界の主役はビオラだと力をこめて言った。

「クァトラ・ブラチェ」創立コンサートでは、バッハの「シャコンヌ」、ベートーベンの「3台のビオラのための3重奏曲」、ヘンデルの「2台のビオラとピアノのためのソナタ」などが演奏される。1万ウォン。02−497−1973。



劉潤鐘 gustav@donga.com