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[オピニオン]成均館と女性

Posted January. 13, 2005 22:52,   

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朝鮮時代の教育機関であった成均館(ソンギュングァン)といえば、当たり前のように男性のことを思い出す。孔子や儒林、儒者などの成均館にまつわる言葉が、どれも男性のイメージを持っているためだ。テレビの時代劇で見られるような、当時の政治懸案について上疎したり、要求が受け入れられなかったことに対して授業のボイコットなどをしたりする儒者の姿も思い浮かぶ。儒教を教えて広める機関であり、そこに女性が入り込む余地はなかった。

◆しかし、成均館であっても世の中の変化は避けて通れないものだ。ここ数年、女性の参加が目立つという。実際、毎年2度行われる成均館の釈奠大祭(ソクジョンデジェ)を司ることに女性も関わっている。全国に234ある郷校(ヒャンギョ:朝鮮時代の地方学校)では、女性が役員を務めているところが少なくない。成均館の崔根徳(チェ・グンドク)館長は昨年、自分の任期中に女性を副館長に起用することを約束した。成均館のある関係者は、この春には同約束が実現するかも知れないと話してくれた。

◆一昨日、就任したばかりの張夏眞(チャン・ハジン)女性部長官が成均館を訪れ、崔館長と話し合った。これまで成均館と儒林は、戸主制の廃止に取り組んできた女性部に対し「要らない省庁」と反発を強めていたため、2人が会ったことだけで十分話題になった。2人は、「女性の社会への参加が拡大しているのに、相変わらず女性だけが子育てを強いられている。社会が担うべきだ」、「家庭でも社会でも男女は助け合わなければならない」(崔館長)、「伝統的な家族のよさを家族政策に反映したい。儒林の協力をいただきたい」(張長官)といった会話を交わした。

◆しかし、戸主制の廃止をめぐる双方の立場には依然、隔たりがある。成均館側は「戸主制が廃止されれば、家門や家系などが無くなり、家族も解体されかねない」とし、憲法違反の判決が下されることを期待しているようだ。これに対し、女性部は既に与野党の合意による決定であるだけに、再考はできないとの考えだ。2人の話し合いでは共生という言葉が何回も出ていたが、「男女の共生」がしっかりと実現し、まさに「性均」(成均と同音)に生まれ変わるにはまだ時間がかかりそうだ。

宋煐彦(ソン・ヨンオン)論説委員youngeon@donga.com