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[社説]崩壊している民生、今になって分かったのか

[社説]崩壊している民生、今になって分かったのか

Posted December. 22, 2004 23:12,   

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金成珍(キム・ソンジン)中小企業庁長が従来型市場で一日衣類販売体験をして、激しく冷え込んだ市場の景気に胸が詰るような思いをしたという。程度の差はあるだろうが、自分の母親が釜山(プサン)ヨンド市場で釜を売って学費を稼いだ子供の時代を思い浮かべるほどだったという。民生が崩壊し始めたのはとっくの昔なのに、今になって分かったのかと責める人もいるかも知れないが、これからは民生経済に対する政府と民間の認識の違いを縮めて、問題を解決していかなければならない。

経済は急いだからといって、一瞬にして好転はしない。まずは政策責任者らが机に向かって信じたいことだけ信じようとせず、肌に染みるほど現実を実感しなければならない。その後、現実に見合う一貫した政策基調を立てて、具体的な政策の組み合わせを講じなければならない。政府の経済哲学が分配優先主義ではないと言ったからには、政策でこれを立証しなければならない。

盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領が20日、大統領首席秘書官と補佐官会議で述べた言葉は、こうした原則に相反しているようだ。経済危機論に陰謀が潜んでいるという大統領の変わらない認識に接して、危機感を覚える多数の国民が希望を見つけるのは難しい。政府自らが打ち出しておきながら、口では短期浮揚策を使わないと言うのも国民を混乱に落とし入れることだ。後遺症が予想される無理な短期浮揚策を誰がどれほど求めたというのか。

盧大統領は義務教育さえ受けられずにいる子供がいるという報道を引用して、「今成長論者が分配論者を追い詰める状況なのか正してみよう」と述べたそうだ。これもまた不適切な発言である。親に十分面倒を見てもらえない子供たちを、国が面倒を見て教育しようということに反対する成長論者はいない。社会安全網を拡充して、成長の陰に目を向ける国の役割は誰も否認しない。

この政権は歴代どの政権より分配を強調してきたが、貧困層の暮らしは日増しに厳しくなっている。成長が止まってしまえば、政府がいくら分配のために努力しても限界に直面するしかない。これからは成長を優先視する経済副首相と分配を重視する参謀陣の不協和音を解消し、成長と分配の悪循環を善循環に変えなければならない。