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[オピニオン]温泉外交

Posted December. 15, 2004 23:20,   

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「両国首脳が一緒に温泉を楽しめば『絵』にならないか?」17、18日の韓日首脳会談の日程に温泉を入れようという日本側の提案は、会談雰囲気を和らげるのに役立つだろうという発想から出た。しかし議論の末に「なかったこと」になった。実務的な準備よりは微妙な国民感情に耐える自信がないからだ。ある外交消息筋は「靖国神社参拜問題で中国首脳部にいつも非難を受けてきた小泉純一郎首相としては、他の隣国である韓国大統領と「隔意のない友情」を演出して中国を牽制したかったのだろう」と解釈した。

◆首脳会談が開かれる九州鹿児島県の指宿は、19世紀後半、征韓論を唱えた人たちの根拠地と近いということから、気まずいところがあるのも事実だ。しかし観光地だけをみれば、美しい自然景観と卓越な温泉水が最高だ。活火山から噴き出す火山灰の影響で温泉の水質が良いことで有名であり、浜辺の黒い砂場は世界で唯一砂蒸し温泉が可能だ。砂に各種の鉱物質が入っているため、体内の老廃物排出などに格別の効能があると言う。

◆温泉外交は日本が首脳間の出会いで雰囲気を好転させる必要があるときに使う切り札だ。1983年ロナルド・レーガン当時米大統領が日本を訪問した際、中曽根康弘首相は温泉で伝統衣装の姿で直接お酒を注ぎながらもてなした。レーガンとナンシー夫婦の感動は、その後両首脳の名前の頭文字を取った「ロン・ヤス日米同盟」の土台になった。親しいブッシュ大統領と小泉首相の次回の出会いの場所も多分温泉になるだろう。

◆温泉の効果がすぐれていると言っても外交懸案を圧倒することはできない。1997年、韓日首脳は温泉観光地別府で会ったが、日本政治家の歴史妄言が突出して雰囲気が冷ややかになった。敏感な懸案の多い韓日関係は相互尊重なしにはいくらイベントをもっともらしく用意しても、限界がある。両国首脳が気楽にお風呂を楽しむことができる日が早く来ることを期待する。真の「未来指向的なパートナー」のために。

東京=朴元宰(パク・ウォンジェ)特派員parkwj@donga.com