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[社説]「教育本領」は取り戻されるだろうか

[社説]「教育本領」は取り戻されるだろうか

Posted November. 24, 2004 23:06,   

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大学修学能力試験の組織的不正行為と係わって、安秉永(アン・ビョンヨン)教育副総理は、「教育の本領を取り戻すという観点で対策を講ずる」と言った。正しい話ではあるが、教育の本領をどのように取り戻すつもりなのか、問わざるを得ない。安副総理が、「今回の事件は単純に情報技術的次元を越えた教育の本質問題で、人格教育が徹底的でなかったという反省をせざるを得ない」と言ったことも適切だ。なら、誰が教育を徹底的にしなくて、何故こんなにまで間違ったのか、根源的質問と解決策が出なければならない。

原因をさぐって行けば、学歴万能主義と道徳不感症まで切りがないはずだが、帰着点は結局、大学入試制度だ。国家が統制する画一的試験を通じて大学教育を管理し、このため高校を平準化しなければならないということに執着する限り、教育の本領は取り戻しにくいと思う。

国公立学校でない私学は、学生選抜権を学校に返すのが合理的かつ根本的な解決方案だ。大学は建学理念に合う学生を選び責任をもって教育し輩出しなければならない。私立中高校も学校の名誉をかけて教えるように、教育消費者に学校選択権を与えなければならない。そうするためには、地域事情と住民要求に合わせて、自由に自立型私立高、特別目的高などを設立できるように許容しなければならない。政府が国公立中高校および大学の教育環境と教員の質を画期的に向上させなければならないのは勿論だ。

無能で職務に怠慢で責任回避に汲々としている教育当局が、全ての教育関連業務を握り締めて、この国の未来を牛耳っていること自体が、教育の本領を深刻に毀損することであることを分からなければならない。世界は教育競争力のために邁進しているのに、公教育改善をほったらかしにしたまま、教育放送(EBS)課外放送を強調する国がまたどこにあるというのか。

政府が設けるという総合対策には、間違っても「点数本位」の人格教育が含まれないように望む。今回の不正行為を徹底的に調査し、関連公務員を厳しく処罰するのも、事件の再発防止に重要なことだ。