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修能不正にかかわった生徒「懺悔の涙」

Posted November. 24, 2004 23:05,   

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24日午前光州(クァンジュ)のある高校の相談室で大学修学能力試験(修能)不正行為事件に絡んだ141人のうち一人である3年生の李君(18)を担任教師とともにやっとのことで会った。李君は、今回の事件で金を払って「選手」たちが寄せてくれた正解を受け取った「恩恵者」。彼は焦燥の色を隠せずに、最初はものも言えずひたすら「両親と先生に申し訳ない」という言葉ばかり繰り返した。

李君が明らかにしたこれまでのいきさつと反省の気持ちなどを聞かせてもらい「懺悔録」をまとめなおした。

9月ごろ、不正行為のうわさを耳にしたときは私とは無縁のことだと思った。実際、今回一緒に参加していた友人が「去年も点数を上げて大学に行った先輩たちが多い」といったときも、冗談として笑い飛ばした。

ところが友人から「オリジナルメンバー」を紹介してもらってから話は違ってきた。オリジナルメンバーは「1科目当たり30万ウォンさえ払えば、大学生が管理した正解をよこしてもらえる」とし「お金は都合のいいときに払ってもいい」と話した。

以後、私以外にもたくさんの生徒たちが加わっているということを聞き知って、心が揺らいだ。とりわけ、携帯電話の利用、正解中継など、具体的な手法を聞いて、成功すれば地方大学くらいはいけるという期待が沸いてきた。

金は、修能の10日前ごろ2科目の費用として50万ウォンを支払った。母に塾代としてもらった40万ウォンを先に払って、残りの10万ウォンは成功してから渡すことにした。今でも、金を手渡しながら満足げな微笑みを浮かべていた母の顔が忘れられない。

修能当日の一時間目は、正解を受け取ることにした科目でもないのに緊張していた。携帯電話を持っていたのも余計気にかかった。たまたま、隣で携帯電話の振動音がしたら、まるで自分のものであるかのようにはっとしたりもした。

肝心の正解を受け取ることにした2時間目はなかなか緊張した。正解が来るにはまだまだ時間があるのに、気が散ってしまってやさしい問題さえ解けなかった。2時間目はメッセージがやってこなかった。このため、3時間目に寄せられた正解も当てにならず、結局試験はだめになった。

翌日、不正行為がばれて首謀者たちが警察に拘束されたという話を聞いた。学校と警察から両親に連絡が来たとき、いっそ死んだほうがいいと思った。生まれて初めて足を運んだ警察署は怖くて仕方がなかったし、記者たちの質問攻めにはやりきれない思いだった。

しかし、物事がここまできたのはすべて私の責任であり、私の過ちだ。一時の誘惑に惑わされた私が嘆かわしくてしょうがない。私を信じてくれた両親と先生、友人たちに申し訳ないという言葉しか言いようがない。

ただ、たいしたことでもなかったように接してくれる先生と友人たちがありがたい。正直、しかるべき罪を償って洗いざらいすっかり忘れたい。周囲の人たちが私のため、さんざんいやな思いをしているのがもっとも苦しい。二度と両親をがっかりさせるような行動はしないつもりだ。



丁陽煥 ray@donga.com