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[オピニオン]マクドナルド

Posted November. 24, 2004 23:06,   

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「世界で最も広く知られたブランドが必ず一番尊敬されるブランドではない。」ロシアの民営NTVは最近このような内容を報じた。世界の至る所で「受難」を受けている多国籍ファーストフード企業マクドナルドに対する話だ。世界最高のブランド認知度を持った企業の一つであるマクドナルドは、特にロシアと東欧など旧社会主義圏で爆発的な人気を享受してきた。米国で話題を集めたドキュメンタリー映画「スーパー・サイズ・ミー(Super Size Me)」で分かるように「ジャンクフード(ごみ食べ物)」という非難まで浴びるが、旧社会主義圏では西洋文化と資本主義の象徴に位置づけられたお陰だ。

◆旧ソ連時代、モスクワなど主要都市にマクドナルドの新しい店舗が続々とオープンする度に集まる人波で大騒ぎだった。モスクワの中心街にオープンした第1号店の前に並んだ長蛇の列は一時開放の象徴だった。いくらお客さんが多くても絶対品切れにならないことが不思議だった。食料品を買うために一日中並んで待っても品物が底をついてがっかりして帰った共産主義社会での経験のため、ロシア人たちはマクドナルドに「感動」した。

◆商術と企業戦略も驚くべきだった。価格表ごとに「ほほ笑みは無料」と書いてあった。国営食堂ののろくて不親切なサービスとは全く違う、親切で迅速なサービスを浮上させたのだ。ユニホームを着た従業員たちが気さくに挨拶の声を掛けながらお客さんを迎え、上手に「ビックマック」を渡す風景は旧ソ連の国民には驚くべき経験だった。いろんな所に新しい店舗を出したのも、よく考えれば緻密に計画された不動産投資だった。今日ロシア主要都市の核心商圏にマクドナルドのない所がない。

◆しかしこのようなロシアでさえ、最近マクドナルドの名声は落ちている。マクドナルドをめぐるマフィア組職の「縄張り争い」の末に爆弾テロが起きており、コーヒーにやけどをした30代の女性が損害賠償訴訟を提起した。労使紛争を通じて社員たちの劣悪な労働環境も明らかになった。開放の象徴マクドナルドに熱狂したロシア人たちがすでに裏に隠されていた「もう一つの真実」に気づき始めたのだ。マクドナルドを通じて学んだ派手な資本主義がいつも甘いものではないという事実を悟り始めたように…。

モスクワ=金起顯(キム・ギヒョン)特派員 kimkihy@donga.com